暁 〜小説投稿サイト〜
ダンジョン飯で、IF 長編版
IFのIF  永遠に
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
島の周辺の海で採れた貝さ。本物なわけないじゃないかい。」
「あ、そうですよね…。」
「兄さん、モンスター好きだもんね。」
 ファリンは、ニコニコ笑っていた。
 そうして、魔物食にちなんだ食事を摂り、二人は食事処を後にした。





***





 島自体をレンタル自転車でまわる。
「なんだか普通の島だな。」
「でも、のどかでいいわ。」
「そうか。」
 要所要所にスタンプラリーがあるなど、普通の観光地のような場所で、ライオスは少しがっかりしたが、ファリンは楽しんでいるようだった。
 夕方になり、宿に戻って一休憩した後、夜の食事処で夕食に食べに行った。
 二十歳になったばかりのファリンだが、こう見えて酒豪だ。いつもライオスの方が潰れる。(※ライオスもかなり強い)
 大学の先輩でライオスと同期のシュローを潰した武勇伝は、彼女の友人達の間では有名である。
「なあ、兄ちゃん。聞いたことあるかい?」
「はい? なんですか?」
 隣の席に座っていたおっちゃんが話しかけてきた。
「なんでも迷宮の跡地付近で、見たこともない生き物が出るって話だ。魔物の生き残りじゃないかって話だぜ?」
「へ〜。そうなんですか。」
「まだ行ってないなら行ってみなよ。見れるかもしれないぜ?」
「はい、明日行ってみます。」
「見れたらいいね、兄さん。」
「ああ、そうだな。」
 そうして夜は更けていき、宿に戻って寝た。





***





 翌朝。
 宿で出る朝食を食べ、二人は、早速迷宮の跡地へ向かった。
「……何もいないな。」
「そうだね。」
 昨日のおっちゃんの話を聞いて少しワクワクしていただけに、何も珍しい生き物がいなかったことにがっかりした。
 一階は、かつて冒険者達向けの商業が行われていたらしく、お土産屋さんになっている。
 二階は、枯れた巨大な木々の間に吊り橋が架かってて、現実離れした光景に圧倒されるようだった。
 かつて二階には、悲鳴を聞いたら死ぬと言われるマンドレイクが群生していたらしいが、今はない。
 三階には、かつて幽霊がはこびっていたらしいが、すでに幽霊もいない。
 四階は、澄んだ水で満たされ、渡し船の船頭によって五階への階段に送ってもらえる。昔は、魔法で水を歩いて渡っていたらしい。水棲の魔物がたくさんいたそうだが、魚が少しいるだけで、魔物の姿はない。
 五階は、黄金の都の城下町で、ここにはかつて正気を保っていた幽霊達がいたそうだが、当然その姿はない。五階はかなり魔物が多かったそうだ。
 六階は……。
「立ち入り禁止か…。」
「建造物の保護のためだって。」
 看板にはそう書かれていた
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ