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ダンジョン飯で、IF 長編版
第二十三話  ローストレッドドラゴン
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「でよー。ファリンの奴がさ〜。」
「あの…、チルチャック…、自分で洗えるって。」
「仕方ねぇだろ。マルシルがどこか再生に失敗してないか見ろってうるせーから。」
 あと、ファリンが一緒に入って確かめると言って仕方が無かったので、仕方なくチルチャックがその役を買って出たのだ。
「ところで…。」
「あんだよ?」
「…俺は、死んでたんだよな?」
「ああ。」
「あの、魔方陣は何だ?」
「……聞くな。」
「俺のためにいったい何をしたんだ? マルシルも顔色が悪かったし、みんな満身創痍だった。それにレッドドラゴンが五階にいるなんておかしい。」
「……それは、地上に戻ってからゆっくりとな。」
「チルチャック。」
「聞かれたくないことは、聞くなって教わらなかったのかよ?」
「けど…。」
「いいから!」
「ブッ。」
 チルチャックが濡れたタオルをライオスの顔に投げつけた。
「とりあえず、どこも異常はないみたいだし、俺はあがるぞ。あとは適当にしろ。倒れるなよ?」
「あ、ああ。」
 チルチャックは、そう言いながら風呂から上がっていった。
 残されたライオスは、風呂に浸かり、自分の手を見た。
「……温かい…。」
 生きている実感をし、ライオスは、ふ〜っと息を吐いた。





***





 ファリンは、浴室の前でウロウロとしていた。
「うお! ファリン! いたのかよ。」
「あっ、兄さんは大丈夫だった? どこも異常なかった?」
「だいじょーぶだって。どこも問題なかった。」
 詰め寄ってくるファリンに、チルチャックが制しながら答えた。
「だいじょうぶだったの?」
「ああ。」
 とととっとやってきたマルシルに、チルチャックは返答した。
 それを聞いてマルシルは、ヘナヘナとしゃがみ込んだ。
「よかったぁ…。」
「それより、これからどーすんだ?」
「…と、とりあえず…、魔方陣を消して…。」
「ったく…、黒魔術が使えるなんて聞いてねーぞ。おまえ、ダークエルフなんじゃねーのか?」
「誰がダークエルフよ!」
 マルシルが怒った。
「あのね。魔術は、使い方次第。それは、刃物と同じよ。私は、禁術を人の役に立てるために研究してる。やましいことは何もない。」
「…あのな。」
「ただ…、今回の蘇生方法に関しては、忘れた方がいいわ。お互いのために。」
「それをやましいっつーんだろーが!」
「何の話だ?」
 そこへライオスがやってきた。
「えっ…あ…、な、なんでもないわ!」
「そうだぜ!」
「? ならいいけど…。そういえば、あのドワーフの彼はどこへ?」
「センシのことか? さあ?」
「あ、センシな
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