第四話 マンドレイクのオムレツ
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目にあう。」
「ファリンもいるし問題ねぇだろ。」
「魔術や薬学は、私の専門分野よ。みんな、今回は、私の指示に従って。」
「いつも嫌がるくせに今日はやけに乗り気だな。」
妙にやる気満々なマルシルの様子に、チルチャックがツッコんだ。
***
そして一行は、倒れている木々を降りていき、マンドレイクの群生地に降りた。
マンドレイクの芽は、倒れた木の上を覆う藻(?)の中から出ている。
「マンドレイクを土から抜くと悲鳴を上げる。それを聞くと精神異常をきたすか、最悪死ぬ。そうなれば私達は全滅。ライオスを助け出すのにまた一歩遠のいてしまう。そうならないためにも!」
マルシルは、懐から魔術書を取り出した。
「ファリン。覚えてる? 学校でどう習ったか。」
「えっと…。忘れちゃった。」
「ほら、言わんこっちゃない。まずは、ヒモとよく躾けられた犬を用意する。」
「犬?」
「犬の首輪とマンドレイクを結び。距離をとって犬を呼び寄せる。すると犬に引っ張られてマンドレイクが抜ける!」
「…犬はどうなるんだ?」
「……死ぬ。」
「えっ、ひどっ。」
「ねえ、マルシル。その犬はどこから持ってくるの? それだと効率悪くない?」
「う…。でも学校では…。」
「長いヒモを使ってはダメなのかな?」
「えっ?」
「叫び声が聞こえない距離まで届くヒモを使うの。これなら犬を使わなくて済むよ?」
「え。うぇ。えっと…、多分、ダメなはず。こう……力加減が難しい? とか…?」
しかし持っている魔術書にはそんなことは書いていない。
そして次の瞬間。
センシがしゃがみ込み、マンドレイクの茎を掴んで引っ張った。
「ああああああああああああああああああああああああ!!!!」
マルシルが大きな悲鳴を上げた。
しかしセンシは意に返さず、素早くナイフでマンドレイクの首を切り落として抜き取った。そして、ポイッと頭を放った。
「びっくりした…。」
「マルシルの悲鳴か……。」
「叫ぶ前に首を切り落とせば簡単だ。首が落ちては声も出ない。」
「……ハッ! いやいやいや、ダメダメ危険よ!」
「わしはこれで長年食ってきた。」
「そういう素人判断が一番危ないんだよ!?」
「でもセンシは実際経験積んでるだろ? マルシルは、本に書いてあるやり方を実践したことがあるのか?」
チルチャックから問いに、マルシルは、ビクッとなった。
そして、少し間を置いて…。
「……ある…。」
「マジかよ。犬、可哀想。」
「あったっけ?」
ファリンは、首を傾げて思い出そうとした。
「ともかく、今は犬もいないし時間も無い。」
「センシのやり方
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