第三幕その四
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「そうしたりものを造ったりするんだ」
「火や水から?」
「直接」
「僕達は食べるものはそれぞれのものなんだ」
兵隊さんはこうお話しました。
「火の精は火、土の精は土でね」
「それで、なんですか」
「売られている元素をそのまま食べて」
「それで食べものになるんですね」
「妖精さん達は」
「そうなんですね」
「そうだよ、精霊はね」
妖精の中のこの種族はというのです。
「そうして食べて栄養を摂っているんだ」
「そうですか」
「元素をそのまま食べて」
「それで栄養にしてるんですね」
「それが妖精の人達なんですね」
「精霊の人達はそうした身体の構造なんですね」
「そしてそれぞれの元素から生活用品も家も何でも造ることが出来るんだ」
このこともお話する兵隊さんでした。
「そうしたこともね」
「だからですか」
「材料の意味でも売られているんですね」
「そしてあらゆる生活用品をですか」
「それぞれの元素から造って生活に使っている」
「そうしているんですね」
「そうなんだ、それが僕達なんだ」
妖精の中の精霊という種族だというのです。
「このことも覚えておいてね」
「わかりました」
「そうした種族ということですね」
「それぞれの妖精さんは」
「それで、ですね」
「生活されているんですね」
「僕が今着ている服も剣もだよ」
兵隊さんが身に着けているそうしたものもというのです。
「全部火から造っているんだ」
「そうなのね、それは便利で凄いことね」
アンは兵隊さんのお話を聞いてしみじみと思いました。
「聞いていて驚いたわ」
「驚かれましたか」
「そんなに凄いなんてね」
「ただ。他の元素については」
「そうしたことは出来ないのね」
「はい、仲良く出来ても」
それぞれの元素の精霊で、です。
「握手や肩を組んだりは出来ても」
「そうしたこと以上はなのね」
「出来ないんですよ」
「同じお家で一緒に暮らしたりとかは」
「はい、水や風の家には火の精は暮らせません」
それは無理だというのです。
「木や光も食べられません」
「食べられるのは火だけなのね」
「はい」
その通りだというのです。
「そこはどうしても無理です」
「元素の属性の関係で」
「どうしても」
「完全に分かれているのね」
「そうなんです、生活用品を造られるのも同じで」
兵隊さんはアンにこのこともお話しました。
「他の元素については無理です」
「火の精は火でだけ出来るのね」
「そうなんです」
「ううん、そこは不便かしらね」
「便利でもあり不便でもありますね」
「そう思ったわ」
実際にと答えたアンでした。
「両方言えるわね」
「それが精霊ですね」
「そうしたものね」
「そう
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