機動戦士ガンダム
2180話
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宇宙であれば3次元的な動きをする事が出来るが、地上では基本的に2次元の動きしか出来ない。
いや、MSも一応跳躍は出来るので、必ずしも3次元的な動きが出来ない訳ではないのだが、宇宙での行動に比べれば自由度は格段に劣ってしまう。
そうである以上、運動性という点で宇宙に比べると地上では劣ってしまい、しかも地球は連邦軍にとってのホームグラウンドだ。
個々の性能ではザクに敵わずとも、61式戦車のように大量に用意して一斉に発射し、回避する隙間を与えなければ、それで十分なのだ。
……もっとも、実際にそれをやるのは簡単ではないのだが。
ともあれ、そんな感じで地球でなら連邦軍とジオン軍は、ジオン軍が有利ではあるが、宇宙程に圧倒的という訳でもない。
「実際、連邦軍のパイロットの操縦技術はどうなんだ? 何か情報は入ってないのか?」
「技量という点では、かなり高い。……連邦だって、折角入手したMSを腕の悪いパイロットに与えて破壊されるなんて真似はして欲しくないだろうしな」
「それは否定しない。となると、技量の高いパイロットを集めている、か」
「ああ。ただし、基本的にMSパイロットの候補は戦闘機乗りから選ばれているらしい」
「その点はそこまでおかしくはないだろ」
MSという未知の兵器に乗るパイロットを選ぶのだから、精鋭を揃えるのは当然だ。
そして、連邦軍においてそれは戦闘機パイロットだったという事だろう。
戦車のパイロットとかも、可能性としてはあるのだが……連邦軍にとって、MSというのは戦闘機の方がより近いと判断されたという事か。
とはいえ、戦闘機のパイロットだからといって無条件でMSのパイロットになれる訳でもない筈だ。
だとすれば、希望者が選抜され、そうしてJ型のパイロットになっている訳か。
「ジオン軍にとっては厄介だな」
「いや、ジオン軍だけじゃない。こっちにとってもだ」
「……何?」
ゲラートの口から出たのは、俺にとっても少し予想外の言葉だった。
何故ここで俺達までもが厄介だと、そう認識するのか、それが分からなかったからだ。
「俺達の拠点はこのハワイ諸島だが、このハワイ諸島から近いオーストラリアやメキシコ、日本……といった場所で、J型の姿がこれ見よがしに見つかる事がある」
「それが、連邦軍の仕業だと?」
「可能性としてな」
俺の言葉にゲラートはあっさりとそう告げる。
ハワイというのは、周囲を海に囲まれており、大陸までの距離もかなりある。
そんな状況である以上、オーストラリアやメキシコ、日本といったように、ゲラートが言った場所にMSが姿を現しても、おかしな話ではない。ないが……違和感はある。
オーストラリアはコロニー落としの影響があるが、それでいながらジオンが援助物資を渡
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