機動戦士ガンダム
2180話
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のか?」
そう言い、ゲラートの視線がこちらに向けられた。
ゲラートにしてみれば、俺達の存在が悪影響を与えたのではないかと、そう言いたいのだろうが……それは否定出来ない。
シャドウミラーの機体を見た連邦軍としては、ザクだけではなくそれを見て何らかの参考にした可能性は否定出来なかった。
……連邦軍にしてみれば、ジオン軍の突撃機動軍を1機だけで蹂躙したニーズヘッグというのは、それこそ喉から手が出る程に欲しいだろうし。
もっとも、ニーズヘッグはあくまでも俺専用の機体であって、もし普通のパイロットが乗っても、ほぼ間違いなくGによって重傷……場合によっては死ぬ事になるだろう。
まぁ、それ以前にT-LINKシステムが反応しないから、機体を起動させる事も出来ないだろうが。
「それは否定しない。ただ、シャドウミラーの機体を目指しても……それこそ、一足飛びに俺達のような機体が作れるとは思わないけどな」
シャドウミラーの機体、特に主力量産機のシャドウは、それこそシャドウミラーにいる技術班の天才達が開発した機体だ。
それを連邦軍やジオン軍が幾ら開発しようとしても、技術力そのものが足りない。
それに……もし開発出来たとしても、そこにはコストの問題が関わってくる。
シャドウミラーの場合は、キブツという反則的な装置があるからコストをそこまで気にする必要はない。
それこそ、スペースデブリやゴミ、BETAの死骸といった物がキブツに投入され、資源に変える事が出来るのだ。
だからこそ、本来ならゲシュペンスト・タイプRVのようなカスタム機並の高コストな機体を量産出来ている。
「そうかもしれないな。だが、連邦やジオンには具体的にどれくらいの技術が必要なのかは分からない。それこそ、出来るだけすぐにそのような機体を開発しようとしても、おかしな話ではない。……いや、寧ろ当然の事だろうな」
そう告げるゲラートの表情は、どこか悪戯っぽい笑みが……いや、悪ガキと評すべき笑みが浮かんでいる。
ホワイトスターに行って、直接どのような技術レベルを持っているのかを実感したゲラートにしてみれば、ジオン軍にしろ連邦軍にしろ、そう簡単にシャドウミラーの使うようなMS――正確にはPTだが――を作れる訳がないと、そう理解しているのだろう。
「ともあれ、だ。シャドウミラーの機体の事はともかくとして、連邦軍がMSの開発を本格化させたのは間違いない。そうなると、これまでのようにジオン軍の連戦連勝という訳にはいかないだろうな」
そう言うが、地球では既に連邦軍が幾つか勝利を収めつつあるという話は、俺も知っている。
宇宙であればMSが最強の兵器と言っても間違いないのだが、地球での戦いとなると、連邦軍以外に重力とも戦わなくてはならなくなる。
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