06.そうだ、刑務所に逝こう。
第25話
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「いやぁ、晴れって何か良いよね」
「確かに」
「それに、早朝の涼しい空気」
「はい」
「良いよねぇ」
「良いですよね」
私の最高の遊び相………話し相手のレン君と会話をしながら、のんびり水城君と七星君を連れて、私は外に出た。
そう言えば、私が外に出るのは久し振りだった気がする。
何時だっけな、最後外に出たのは。
あの夢の中では、三人目の幹部に沢山連れ出して貰っていた気がするが、現実に彼の幹部は存在しない。只の、夢に出て来ただけの人だ。
嗚呼、確か白猫との戦争が最後だ。
「皆さんは、彼の三人目の幹部の事、どう思って居るのですか?」ふとレン君が問う。
「居てくれたら嬉しいねぇ」私は答える。
「あまりにも関わりにくい奴だったら屹度引き籠もって生活する」水城君が遠い目を為ながら答える。
「私的にも、居てくれたら嬉しいですよ」七星君が優しそうに微笑みながら答える。
まぁ、そんな感じか。予想していた通りと言えば予想していた通りだ。
「此の世界に実在する人だったら良いのになぁ……」
ぽつりとレン君が呟く。水城君と七星君は気付いていない様だったが、私にはばっちりと聞こえている。
「………あはは…………へぇ、そうなんだ! 私も………てみよっかなぁ…………」
「………無いと思いますけど………ろ、首領ら……ですが…………」
「…………ぶない事だけは………いでね?」
前方から途切れ途切れ会話が聞こえてくる。声的に三人、男性二人と女性一人だ。話し声が段々大きくなってくると言うことは、近付いているのだろうか。
「……落下死の感触? ………知る訳無いじゃん」
「否でも、あの落ち方………躰の曲がり方は可笑しい何処じゃ無かったですよ」
「病んでる人が破壊した人形かと思った」
「そんな酷かったのっ!?」
段々と近付いてくるなぁと思ったら。
「…………おっと」
路地裏から出てきたじゃ無いか。ぶつかりそうだったから、思わず支えちゃってるし。
って、此の女性に見覚えがある様な…………
「あ、済みませ」
「美しいお嬢さん、何処かでお会いした事、在りましたっけ?」
後ろでレン君が慌てているのが分かる。七星君もだね。で、水城君がドン引きしてる。後で仕事増やしてやる。
「え、いや……その………」
あれ、何処だ?
何処かで会った気がするんだ。
先が白い黒髪に、深い黒の瞳。
何処かで……何処かで会った気がする。
何処だ、何処だ何処だ何処だ?
"………思い出した?"
彼女の口が小さく、そう動く。私は観察眼は良い方だから、少しの動作でも見落とすことは無い。
彼女はさっき、間違え
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ