暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2178話
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を起こしていたかもしれないが……今のところ、そんな様子はない。
 それは、アンリがルナ・ジオンにとって、シャドウミラーがどのような存在なのかをきちんと理解している為だろう。

「うーん、そうね。分かったわ。もう少し相談してみる」
「そうしてくれ。……そう言えば、今度時間があったら魔法球に入ってみるか?」
「……え?」

 セイラは、不意に俺の口から出た言葉に意外そうに目を見開く。
 当然だろう。セイラにしてみれば、まさか自分が魔法球に誘われるとは思ってなかったのだから。
 もっとも、他のルナ・ジオンの幹部達と違い、セイラは魔法球の存在は知っている。
 俺がこの世界にやって来て、最初にセイラと触れあった際に入り込んだ、あの妙な空間……そこで、セイラは俺の記憶を見たのだから。
 それでも今までセイラが殆どその件に触れなかったのは、純粋にセイラがシャドウミラーの事を考えていたからだろう。
 だが、そんなセイラだからこそ魔法球で少し休ませてやりたいと思ったのは、事実だ。

「魔法球は外の1時間が内部では48時間になる。ルナ・ジオンを率いるセイラでも、1時間程度であれば時間を作る事も可能だろう?」
「それは……やろうと思えば出来るでしょうけど……本当にいいの?」

 若干恐る恐るといった様子で尋ねてくるセイラに、俺は頷きを返す。
 それを見たセイラは、ルナ・ジオンという国の女王ではなく……17歳の女として、嬉しそうに笑みを浮かべるのだった。
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