暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2178話
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「今回の一件を考えると、ルナ・ジオンとしても連邦との付き合いについて考えなければなりません」

 セイラのその言葉に、視察団を率いている男の表情は引き攣る。
 ルナ・ジオンという国だけならまだしも、俺達シャドウミラーのように異世界と繋がっている存在と接する、最初の大規模な……それでいて公式的な場所が、今回のこの視察団だ。
 実際には、以前からルナ・ジオンと連邦は密かに接触してたりしたんだが。
 特に、ハワイを入手した後は、連邦にとってもシャドウミラーと接触しやすくなったのは間違いないだろう。
 だが、それはあくまでも非公式な……言ってみれば秘密裏での行動となる。
 そういう意味では、やはり今回の一件は大きなものであると、そう言わざるを得ない。
 その視察団を率いるという立場は、それこそUC世界の歴史に名前が残ると言ってもいい。
 ……だが、その名前が残るというのが、視察団が何の問題もなくその視察を終える事が出来たというのと、部下がコバッタを盗もうとして捕まった視察団を率いている者というのでは、歴史に名前が残る理由が大きく異なってくる。
 それだけに、この男にしてみれば今回の一件は出来るだけ穏便に、それでいて表沙汰にならないようにして欲しいというのが、正直なところだろう。
 俺が見る限り、セイラもそんな男の思惑は見抜いているように思える。
 それを知った上でこのような事を口にしているのは……恐らく、相手を焦らしているといったところだろう。
 ともあれ、今回の一件については、連邦軍に大きなダメージとなるのは確実だった。

「それは……申し訳ありませんが、何とかなりませんか? 勿論、今回問題を起こした者は、こちらで厳正に処分させて貰います」

 こう言っている男の言葉が、トカゲの尻尾切りなのか、それとも本当に今回の一件を知らなかったのか。
 その辺りの事情は俺には分からないが、今回の一件は連邦にとっての失策であると同時に、ルナ・ジオン側としては利益となるのは間違いない。

「そうですね。……こちらが納得出来るような条件を出して貰えるのであれば、検討しても構いませんよ」

 あまり追い詰めすぎてもどうかと思ったのか、セイラは笑みを浮かべつつそう告げる。
 視察団を率いている男に、それを断るような余裕は存在しなかった。





「随分と政治家……いや、女王も板に付いてきたな」

 セイラにそう告げると、先程の男が出て行った後で書類仕事をしていたセイラは、そう? と不思議そうに首を傾げる。
 その際に金髪が揺れ、目を惹き付ける。
 実際、セイラはその生まれはジオン・ズム・ダイクンの子供ではあったが、別に帝王学とか、そういうのを習ってきた訳ではない。
 セイラの兄のシャアは、子供の頃にサイド3
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