最終話
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た。
ツムグの見解だと、無理やりな儀式を行ったことによる弊害じゃないかと見ている。
ともかく、ゼーレは、全滅していた。彼らがどのように世界に対して影響を与えていたか、そういう痕跡すら残っていなかったので、彼らは死を覚悟で儀式を強行したとみられる。
「おじいちゃん達ってば無責任なんだから…。」
「何の話ですか?」
「なんでもなーい。」
人類の文明を裏から操ってきた秘密結社の消滅。
例えそうなろうと世界は動く。
いつか忘れられてしまうだろう、永遠に。
尾崎と音無の結婚式は無事に終わろうとして……。
終わらなかった。
ゴジラが来たという警報が鳴ったのだ。
「ハハハハハハ! そうでなくちゃな! おい、行くぞ! ゴジラとの再戦だ!」
「なんで喜んでるんですか、大佐ーーー!」
「いってらっしゃい、真一君。」
「行って来るよ。」
尾崎はタキシードのまま、走って行った。
轟天号が空を舞う。
しらさぎに運ばれ、機龍フィアが出撃する。
「さーてゴジラさん。俺を死なせてくれなかったこと…、後悔させてやるんだから。」
『ツムグ、コワーイ。』
「怖くもなるよ、まったくもう。なんで死なせてくれないかな?」
『ツムグのこと嫌いだからじゃ…。』
「ストレートに言うねぇ…。」
『ワーン! ホントのことじゃん!』
「仕方ない。死ぬ方法を別に考えるか? いや、他にないよな…。ゴジラさんに溶ける以外に…。」
『また世界を壊すの?』
「さすがに何度もできないって。使徒もいなくなったし。神様がいなくなった世界だ。のんびり探すよ。」
『よかった。』
「ん?」
『ツムグが死ななくって、ふぃあ嬉しい。ツムグ死んだら悲しいもん。』
「……ありがと。って、一応言っておくよ。」
健気なふぃあの言葉に、ツムグは苦笑し、横の計器を撫でた。
やがてゴジラが見えてきた。
街に上陸し、暴れている。
使徒がいた頃は、第三新東京(無人化)に集中していたので、ある意味で新鮮な光景ではある。おかしいことなのだが。
「住民の避難を最優先に、前線部隊はゴジラ迎撃に回れ!」
逃げ惑う人々の誘導避難をしつつ、向かって来るゴジラに前線部隊が応戦する。
ゴジラが雄叫びを上げる。
かつて、1900年代を始まりに当たり前となってしまったその姿。南極に封印され、セカンドインパクト後、15年間姿を見せなかったが、再び復活したその姿と独特の雄叫びに、恐れと同時懐かしさすら感じさせる。ただただ恐ろしい光景なのに懐かしさを感じるのはおかしいことなのだが……。
『機龍フィアの投下命令が下
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