第三十八話 怪獣・補完
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降姿を消していたのだぞ!?」
「まさか……、ゴジラの野郎…。」
ゴードンがいまだに動かないゴジラを睨む。
そこへ、小さな怪獣が走ってきた。
「あれは、ミニラか?」
ゴジラと同族の幼体、ミニラだった。
ミニラは、ヨチヨチと危なっかしい走り方でゴジラのもとへ行くと、動かないゴジラの足を叩いた。
心配そうに鳴きながら足を叩き続けていると、ゴジラの顔が下へと向けられた。
力のない目に少しだけ力が戻ったように見える。
するとゴジラは、グッと力み、ちょっと横を向いて何かを吐きだした。
ドロドロの塊は地面に落ち、口を乱暴に拭ったゴジラは、忌々しそうに唸った。
ゴジラは、轟天号の方を見た。
ゴードンを始めとした船員達が身構える。
するとミニラがゴジラと轟天号の間に入るように移動し、轟天号を庇うように立つと首を横に振った。
ゴジラはその様子を見て、仕方なさそうに唸ると、轟天号に背中を向けた。
ミニラは、轟天号に手を振ると、ゴジラの後を追って行った。
「……戦いはまた次回ってか?」
ゴードンは、ヤレヤレといったふうに頭を押さえてそう呟いた。
ゴジラとミニラが海へと向かったことで、船員達は、ホッと胸をなでおろした。
「機龍フィアから信号が届いています!」
「あの野郎何やってやがったんだ?」
「いいえ、これはDNAコンピュータからです。」
「ふぃあから?」
「さっきゴジラが吐きだしたモノを見てって…、書いてありますけど?」
「吐いたもの…。まさか!」
過去にゴジラは、似たようなことをやっている。
そう、デストロイアと対決した時。
メルトダウンをツムグが抑えた後だ。
「ゴジラがさっき吐きだモノって……、まさか、もしかして……。」
「………司令部から基地への帰還命令がかかっていますが?」
「…あとは、他の連中がやるだろ。一旦戻るぞ。」
「了解。」
ゴジラが吐きだしたモノの確認は、後回しになった。
***
ゴジラは、ミニラと共に海へ帰還した。
轟天号から確認できた怪獣は、モスラとラドンだけだが、世界中で今まで確認されてきた怪獣の姿が現れたという報告が集まっていた。
ゴジラが放った光によるものだとしても、なぜ、どうして?という疑問が尽きない。
それに答えられそうな奴が一名ほど挙げられるが、まだその人物が行方不明なので分からない。
機龍フィアの回収と共にゴジラが吐いたモノが後ほど確認された。
痰みたいな粘膜だろうか、とにかくドロドロで悪臭を放つそれを回収し、基地で洗浄していくと……。
「出ました!」
出た。
ほとんど原形をとどめていないが
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