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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第三十八話  怪獣・補完
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形が揺れながら空へ向かって昇っていく。
 次々に空へ消えていく使徒達に続いて、カヲルとレイの姿をしたアダムとリリスも現れた。
 リリスは、両手ですくい上げる様に小さな光の玉を持っていた。
 リリスは、轟天号の方を見ると、微笑み。
 そして、口を動かした。

 さよなら、ありがとう、…と。

 アダムとリリスの姿が空へと消えた時、強大なエネルギーの光は柔らかな光へと変じ、収縮して消えた。

「アダム…リリス……、初号機……。」
 力を使い切った尾崎は席に深く座り、空へと消えた彼らを想い、優しく微笑んだ。
 初号機は、リリスが一緒に連れて行った。
 使徒達がどこへ行ったのかは分からない。だが地獄ではないだろう。
 ひょっとしたら自分達人間と同じように帰るべき場所へ還ったのかもしれない。
 しかしその余韻も束の間だった。
 ゴジラの雄叫びが耳を刺した。
 ゴジラが纏う光はますます強くなっており、もういつ爆発してもおかしくないというのが嫌でも分かるような状態だった。
 ここからは、もう何が起こるのか分かったものじゃない。
 さっきの使徒達が消えた柔らかな光と違い、圧倒的に狂暴そうな光り方だ。
 ゴジラの雄叫びが木霊する。
 天を見上げたゴジラは、口を大きく開けた。
 頭の輪っかのようなものがひと際輝いた時、口から絶大な熱線が放たれた。
 吐きだされた熱線は大気圏を超え、宇宙空間に達した時、まるで花開くように広がり、まるで地球を包むように広がり始めた。
 それとともに、ゴジラの体の光も膨れ上がり、物凄い勢いで広がり始めた。
 ゴジラが放った光はやがて地球を包み込み、すべての物が光の中へ消えた。
 やがて光が消えていく。
 轟天号内で光を腕や手で遮る動作をしていた船員達は、やや時間をおいて、目をゆっくりと開けた。
「…ゴジラは?」
 ザラついたモニターが回復すると、ゴジラが先ほどと同じ場所に立っていた。
 もう光は纏っていないし、頭にあった光の輪っかもない。
 両腕をだらりと垂れさせて顔を天に向けた状態で固まっている。
「何が…起こったんだ?」
 ゴジラが何かしたのは間違いないが何が起こったのかはまだ分からない。
 と、その時。
 轟天号の上の方を何かが横切った。
 それは、鮮やかなオレンジ色の模様が目を引く巨大な……、蛾。つまり。
「モスラ!?」
 モスラは、轟天号の上の方を通り過ぎた後、遥か遠くの空へ舞い上がって行った。
 モスラに続いて空を横切って行った怪獣がいた。
 ラドンだ。
「司令部からの伝令! 世界中で怪獣の姿が確認されているとのこと!」
「怪獣が!? そんな馬鹿な!? 怪獣はセカンドインパクト以
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