第三十八話 怪獣・補完
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に振り向くと、ゴジラが飛んだ。
初号機・デストロイアの上に乗ったゴジラは、初号機・デストロイアの突起や翼を掴み、引き千切りにかかった。
バキバキと音を立てて、突起が外骨格ごと剥がされていく。
初号機・デストロイアが、雄叫びを上げてやっと起き上がり、ゴジラをどかすとゴジラに向かって光線を吐いた。
ゴジラも熱線を吐き、光線と熱線が衝突した。
炸裂した光と破壊のエネルギーは、大気を、地面を割り凹ませて、巨大なクレーターを作っていった。
破壊のエネルギーの炸裂で初号機・デストロイアの体表が削られ、大きさが多少小さくなった。
ゴジラは、畳み掛けるように再び熱線を吐いた。熱線により初号機・デストロイアの右側がゴッソリなくなった。
それもすぐに再生していくが、足を再生させた時より勢いがない。もしかしたら知恵の実と生命の実をゴジラに奪われたからかもしれない。そのせいか更に大きさが縮んだ。
ゴジラが、片腕を振り上げた。纏っている光が巨大な爪となり、初号機・デストロイアの左側が引き裂いた。
絶叫を上げる初号機・デストロイアは、角にエネルギーを溜め、ゴジラに振り下ろした。
ゴジラを切りつけることに成功したのだが、角が根元から折れた。そしてゴジラは無傷だった。
ゴジラが纏う光はますます強くなってきており、まるで爆発でもしそうな勢いだ。
「リリス、ゴジラは、このままで大丈夫なのか!?」
『……。』
「リリス?』
リリスは、黙っている。
尾崎はその気配を感じて、嫌な予感がした。
なんだろうこの胸騒ぎはと、尾崎は胸を押さえた。
尾崎がモニターから目を離したすきに、またも轟天号が大きく揺れた。
かなり遠くまで離れているのに、ゴジラと初号機・デストロイアの戦いの余波が届くのだ。
「こんな戦いが続いたら、地球がもたない…。」
ただでさえセカンドインパクトで傷ついているのだ。これ以上の破壊が起こったら地球は本当に滅んでしまうことになりそうだ。
初号機・デストロイアとの戦いが終わった後どうなるか?
神となったゴジラは?
そもそもゴジラが敗北した場合どうなるか?
もう最悪の結末しか思いつかない。
「ツムグ…、これがおまえの望んだ結末なのか?」
ツムグからの答えはない。
機龍フィアは、地面に転がったままだ。動く気配がない。
初号機・デストロイアが再び悲痛な声を上げた。
わき腹の辺りが大きくえぐれている。熱線で抉られたのだ。
すでに初号機・デストロイアの大きさは、ゴジラと同じぐらいになっている。
『あぁぁぁああああああぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ…。』
初号機・デストロイアの頭部の横にある、初号機の顔が苦しみの声をあげ
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