第三十八話 怪獣・補完
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初号機・デストロイアの腹が破裂した。
そりゃもう派手に。
あまりに突然だったので、初号機・デストロイアも反応が少し遅れ、遅れて絶叫を上げた。
「な、なんだ!? 何が起こって…。」
「ゴジラ…!」
「えっ?」
轟天号内で副艦長が驚愕していると、ゴードンが冷静に呟いた。
破裂した初号機・デストロイアの腹から、ゴジラが飛び出し、ついでに機龍フィアが転がり出た。表面が焦げてる。
ゴジラは、地面に転がったが、すぐにゆっくりと立ち上がった。
全身から湯気が立っており、表面が溶けかけている。
やがて湯気がなくなり、体の爛れも再生していく。
初号機・デストロイアが雄叫びを上げながら、爪を振り下ろした。
ゴジラは、クルリッと振り返り、片手でそれを受け止めた。自分よりも倍以上に巨大な相手の腕の攻撃を。
すると、ゴジラの体が赤っぽく発光し始めた。
それは、かつてメルトダウンを起こした時の赤い光とは違う。
なぜならゴジラの頭上に輪っかのような物が生じたているからだ。
初号機・デストロイアが足を振り上げ、ゴジラを踏み潰そうとする。
するとゴジラが熱線を吐いた。
一瞬で蒸発する初号機・デストロイアの足。苦痛の声を上げる初号機・デストロイア。
明らかに威力が桁違いに上がっている。
ゴジラの体の光が轟々と膨らんだり縮んだりを繰り返す。あまりの眩しさに誰もが光を遮らざるおえなかった。
「なんだ!? ゴジラに何が起こったんですか!?」
「知るかそんなこと!」
『…ゴジラは、実を食べてしまった。』
「リリス? どういうことだ?」
リリスの声を聞き取れる尾崎が聞き返した。
『…私の実と、アダムの実を食べてしまった…。』
「それって…つまり………………………、知恵の実と、生命の実を…? ゴジラが、食べた?」
「おい、聞き捨てならないこと言ってんじゃねぇよ。」
リリスの言葉から察するに、そうと取らざる終えない。
ゴジラが、リリスの知恵の実と、アダムの生命の実を食べてしまった。
あの異常な変化と、力の上がり具合がその証拠だとしたら……。
「ゴジラが神に!?」
そういうことになるのだろうか。
破壊神の異名を持つ怪獣が更に高みに上がってしまったということなのだろうか。
足を再生させた初号機・デストロイアは、体を回転させ、尻尾による攻撃を行おうとした。
ゴジラは、その尻尾を受け止め、掴み、そのまま初号機・デストロイアを投げた。
何倍も大きさが違うというのに、軽々と放り投げられた初号機・デストロイアは、受け身も取れず頭から地面に叩きつけられた。
ゴジラが投げた初号機・デストロイアの方
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