第三十七話 デストロイア
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「カヲル君?」
『僕も力を貸すよ。』
その時、機龍フィアの胴体から白く光る巨大な手が伸び、初号機の首を掴んだ。
『う! な…!? な、なんで!? これは…、アダム!?』
『せっかく道を譲ったんだ。ちゃんと進んでもらわないと困る。』
機龍フィアからカヲルの形をした白い巨人が出現し、初号機に掴みかかった。
『おまえまで邪魔ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』
初号機がアダムの手を振りほどこうと暴れ、体に生えている使徒達で攻撃しようと動いた。
だが。
『な…、うぁ!?』
体から生えている使徒達が、逆に初号機を攻撃し始めたのだ。
『逆ら…、なんで、なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで!?』
『“僕ら”も君のやり方を認めないってことさ。』
『もう死んだくせに、死んだくせに死んだくせに死んだくせに死んだくせに死んだくせに死んだくせに! なんで言うこと聞かないんだよぉぉぉぉ!!』
取り込んだはずの使徒達に攻撃され、初号機は狂乱した。
『尾崎さん、受け取って。』
「レイちゃん!?」
レイの声と思しき声が聞こえた。
『いいえ。私は……、リリス。』
すると、尾崎のすぐ隣に、何かが突き刺さった。
それはロンギヌスの槍。
南極で失われたとされる、アダムの白い月にあったロンギヌスの槍だった。
『あの子を、止めてあげて。』
「……ああ!!」
尾崎はリリスからもたらされたもう一本のロンギヌスの槍をもう形で持った。
そして狙いを初号機に定める。
『アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア! おまえ(リリス)まで邪魔をするのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』
初号機の背中からリリス…、レイの形が生え、初号機を後ろから羽交い絞めにした。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
尾崎は、ロンギヌスの槍を二本を、投擲した。
投げられ、ロンギヌスの槍は、巨大化し、一本は初号機の胸部を貫き、もう一本は片目を貫いた。
初号機が断末魔の悲鳴を上げた。
リリスが、アダムが、まるで溶けるように初号機にくっついていき、入り交ざっていく。他の使徒の形も形を失い溶け始めた。
『く……、クフフフフフフフフフフフフフフ!』
初号機が、急に笑い出した。
『アハハハハハハハハハハハハハハハハ! 僕の勝ちだ!』
初号機は、ロンギヌスの槍を掴むと強引に引き抜いた。
「そんな!?」
二本のロンギヌスの槍をもってしても初号機は止まらなかった。
『こんなものがあるからいけないんだ!』
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