第三十六話 サードインパクト
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は死と変わりないのよ! これから先何をする気!? 初号機は蘇った! リリスを取り込んで! もはやあれは世界に害をなす怪物よ! 神に等しき力を持った!」
『だろうね。』
「だろうねって…、あなた、この事態を分かって…。」
『知ってるよ。そうしたのは、俺だし。』
「ここまでしなければならなかったの!?」
『…そうだね。そうだよ。ずっと、待ってたんだ。この時を。』
『ツムグ。なんで? なんで?』
『ふぃあちゃん。言わなくたって分かってるでしょ? 俺がずっと死にたかったってこと。』
『ふぃあ、ツムグに死んでほしくないよ。』
『…それは聞けないよ。ごめんね。』
『…ツムグ。』
「………あなたの思い通りにはならないわ。」
『…ふーん?』
「見なさい。空を。」
『ん…。』
リツコは、空を指さす。
すると、轟天号が空を横切った。
『…知ってるよ。』
「たかが死ぬためだけにあなたの行為を許すほどこの世は甘くはないわ。すべてが思い通りになると思わないことね。」
『ぷ…、く、ははははははははは!』
急にツムグが笑い出した。
ひとしきり笑い、ヒーヒーとひきつけを起こすほど笑った。
『そうだね。そうだよね。そんなこと知ってるよ! でもこーでもしなきゃダメなんだよ! 俺が死ぬにはコレしか!』
「っ…。」
リツコは、ツムグの狂気に顔を歪めた。
『いくら望んだって、いくら望まれたって、死ねない、死ぬことができない気持ちなんか誰にも分かるわけないからね!!』
『お兄ちゃーーん! 来てくれたんだね!』
初号機の声が響き渡る。
初号機が轟天号に向かって方向転換した時、背後でゴジラが動いた。
周りを囲っていたロンギヌスの槍のコピーをどかし、真っ直ぐに初号機に向かって行った。
『…邪魔しないでよ?』
初号機が後ろを振り向かず心底鬱陶しそうに言った。
初号機の体から生えている今まで出てきた使徒達の体が動き出す。
まずサキエルの形が動き出し、顔の目の部分が光ってビームを放った。
爆発が起こるが爆風の中からゴジラがすぐに出てきて、初号機に迫る。
次にラミエルが動き出し、荷電粒子砲が放たれるが、ゴジラは前に喰らったことがあるためか耐性を身に着けているのか腕を振っただけで弾き、初号機に掴みかかろうとした。
サキエルの腕から光のパイルが放たれ、ゴジラの手を弾き、マトリエルの形が酸を吐いてゴジラに浴びせた。
酸がゴジラの肌を焼くが、その程度で爛れはしない。すぐ再生する。
『邪魔だよ。』
初号機が背中を向けたまま右腕を鞭のように振るい、ゴジラを殴打して弾き飛ばした。
ゴジラは、すぐに着地し背びれを輝かせた。
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