第三十五話 量産機
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の烙印を押され、急激な老化現象に苦しみ、後に生まれた渚カヲルがアダムの魂を持つ者として完成されたことに嫉妬し、けれど何もできない己を憎み、そこにゼーレの老人達から己が魂を救われる方法として人類補完計画を教えられた、自分が死ぬ前に人類補完計画が成されなければならないと時間を経るごとに執着していき、命を懸けてゼーレのために働いた、そしてカヲルに殺された、カヲルに敗北した悔しさと、人類補完計画を邪魔する者達への憎しみがエヴァンゲリオン量産機の一体に宿ったのだ。
「うぅ…。」
自分のことのようにヲルカの苦しみが肉体に伝わり、尾崎は膝をつきかけた。
「でも…。」
尾崎は、崩れそうなる膝を叩いて叱咤し、力強く地面を踏みしめた。
「負けるわけにはいかないんだ!」
尾崎は飛んだ。
建物を伝い、エヴァンゲリオン量産機の背中を目指す。そこにはダミープラグが搭載されたエントリープラグがある。それを破壊すれば止まるだろう。
それに勘付いたエヴァンゲリオン量産機は、腕を振るい近くにある建物を破壊した。
「くっ! っっ!?」
建物を破壊され、地面に落ちていく尾崎。
そこへエヴァンゲリオン量産機がATフィールドを張って飛ばした。
尾崎は自らもATフィールドを張って中和して防いだ。
次の瞬間、エヴァンゲリオン量産機の左腕が切り落とされた。
悲鳴あげるエヴァンゲリオン量産機は、左腕の切断面を押さえて悶えた。
「大佐!」
「よー、とんでもねー輩が来ちまったな。」
ゴードンは、刀についた血を振り払いながら言った。
そうこうしているうちにエヴァンゲリオン量産機の左腕が再生した。
「チッ…、この程度じゃダメか。何か決定的な一撃が必要そうだな。」
「決定的な一撃…。」
ゴードンの近くに着地した尾崎は、何かないかと思案した。
そして脳裏を…、月に突き刺さったロンギヌスの槍の姿が過った。
「……ゴードン大佐、すみません。時間稼ぎをお願いできますか?」
「何をする気だ?」
「決定的な一撃になるかもしれない武器を呼び寄せます。」
「なんだそりゃ…、ああ。」
ゴードンは、すぐに察した。
尾崎は、にっこりと笑い。そして気を引き締めるために頬を両手で叩き意識を集中するべく目を閉じた。
ゴードンは、刀を握り直し、エヴァンゲリオン量産機を見据えた。
『コ、ロス!』
「やれるもんならやってみやがれ!」
エヴァンゲリオン量産機の懐に飛び込んだゴードンに刀の閃光がエヴァンゲリオン量産機の足を切断した。
『ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス!』
「とろいぜ。」
迫って来るエヴァ
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