第三十五話 量産機
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傍にいるからさ。」
「うん…。碇君と一緒にずっといたい。」
「…僕もだよ。」
二人はお互いが大切なことを再認識した。
と、その時。
「な!? なんだ!?」
大きな地響きがきた。
シンジが慌てて外へ出ると、遠くに何かがいるのが見えた。
大きい。基地に残った建物の大きさと比べてみて、たぶん80メートルはありそうだ。
白くて…、背中に大きな翼があるヒト型の何かがそこにいた。
「なんだよ、あれ?」
シンジが呆然としていると、ソレは翼を背中に吸い込むように収納し、甲高い声で咆哮した。その頭は長く大きく裂けた口があり、目や鼻や耳などはない、頭だけ見たら人間ではない。例えるなら目のないウナギだ。
「シンジ君、綾波さん!」
「寮長さん!」
「逃げるんだ!」
駆けてきた寮長がすぐに避難するよう呼び掛けて来た。
「寮長さん、アレなんなんですか!?」
「俺に分かるわけないだろ! 怪獣でもないし、使徒かもしれない。クソッ、基地の戦力が手薄な時に!」
「あれは…。」
「綾波?」
「エヴァ…。」
「えっ?」
レイは、白い巨人の正体を見破った。
エヴァンゲリオン量産機。
S2機関を持つ無人機である。
***
『基地に白い巨人が襲来した! 機龍フィアは直ちに基地へ帰還し巨人を退けよ!』
「悪いけど、それはできないかも。」
『なんだと!?』
「だって…、空を見て。」
『なっ…!』
空を見上げると、空を旋回する大きな翼を持つ白い巨人…エヴァンゲリオン量産機がいた。
しかも9体。
『馬鹿な…、いつの間に!』
「やれやれ…。基地の方は尾崎に任せた方がいいかも。尾崎ならやれるよ。」
『おい、ま…。』
ツムグは、通信を切った。
そして空を見上げ、エヴァンゲリオン量産機達を見上げた。
空を旋回していたエヴァンゲリオン量産機は、やがて地上へと舞い降りた。
そして翼を背中に収納すると、手の持っている大ぶりの刃を握りしめ、機龍フィアを囲んだ。
「さあ…、始めようか。おじいちゃん達。」
ツムグの言葉が合図だったかのようなタイミングで、エヴァンゲリオン量産機達が全方向からATフィールドを展開した。
飛んできたATフィールドを機龍フィアは、尻尾を突き出して機体を高速回転させATフィールドを破壊した。
回転し終えると、眼前に量産機の一体が大ぶりの刃を振り上げて飛び掛かってきていた。
機龍フィアの頭部に刃が命中するもガキンッと弾かれ火花が散っただけで終わった。
大ぶりの両刃の武器を片手に持ったまま四つん這いの形でエヴァンゲリオン量産機は、飛びのいて距離
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