第三十二話 第18使徒リリン
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「ふぃあちゃん行ける?」
『行けるよ!』
「とにかくゴジラさんを基地から遠ざけるから初っ端から行くよ。」
ツムグは搭乗するなりシンクロをすると、すぐさまリミッター解除を行った。
機龍フィアは、ドッグの天井を破り、飛んだ。
基地へ突き進むゴジラをすぐに補足すると、ワイヤーを発射した。
ゴジラは、それに気づくと、ワイヤーの先端を掴み束ねて、機龍フィアを地面に叩きつけようと引っ張った。
「ゴジラさん、海へ行こうよ。」
目を金色に光らせたツムグが笑いながら言う。
そこへ轟天号が飛んできた。
轟天号からもワイヤーが飛び、機龍フィアの方に手を使っていたためゴジラはそれを防げず体を絡みとられた。
そのまま轟天号は、ゴジラを引きずり、ゴジラを基地から遠ざけ始めた。
ゴジラは身をよじりワイヤーを千切ろうと暴れる。
ゴジラの背びれが光ろうとすると、機龍フィアから顔を目がけて攻撃され、阻止される。
それにムカついたゴジラが機龍フィアに顔を向けて口を開き熱線を吐こうとしても、轟天号が高低差を付けながら飛行してゴジラの後頭部を地面に打ち付けて引きずるというのを繰り返すため阻止される。
そうこうするうちに、ゴジラは海へ連れてかれた。
そこで轟天号のワイヤーが外され、ゴジラは、そのままの勢いで海に放り込まれた。
海の中からすぐにゴジラが起き上がり、怒りの雄叫びを上げた。
海辺に着地した機龍フィアが、ゴジラと相対する。
「ねえ…、君も見ているんだろ? アダム君。」
ツムグは、腹を撫でた。それに反応するように腹の中に入れているアダムの卵が反応した。
「さあ、戦おうゴジラさん!」
ツムグは、狂気に歪んだ笑みを浮かべて叫びながら操縦桿を握った。
ゴジラが突撃してきて、機龍フィアと組みあった。
その時ツムグは、見た。
ゴジラの歯の隙間に。ツムグの視力だから分かるが、歯の隙間に血の赤と、僅かな銀色の髪の毛っぽい物がこびりついているのを見た。
ツムグは、大きくため息を吐いた。
「馬鹿なことをして…。何もゴジラさんに食べられなくたって………、羨ましい!」
『ツムグ、何言ってるの!?』
「俺だってゴジラさんに喰われたいよ!」
『ワーン! ツムグがまた変なこと言いだしたー!』
そこからは、ゴジラと機龍フィアの殴り合い、蹴り合いの肉弾戦が繰り広げられた。
時々轟天号からの援護射撃もある。
「ゴジラさん! ゴジラさん、分かるー!? ゴジラさんが喰ったの、最後の使徒だよ! 終わりなんだよ! ここから先はどうなるか俺にも分かんないんだよ!」
『ツムグ、落ち着いて!』
「世界がどーなるか、もう分かんないだよーーーー
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