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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第三十話  ふぃあと渚カヲル
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「ゴジラは、たぶん無意識でやっているのようね。」

「よく分かったね。」

「!!!???」
 背後から男の声が聞こえたので、リツコは思いっきり体を跳ねさせ、席をけって立ち上がり背後を見た。
 金色の混じった赤毛の男が笑みを浮かべて立っている。
 この男をリツコは、知っている。
「椎堂、ツムグ!」
「初めまして。赤木博士。」
 警戒してくるリツコの態度を気にすることなく、ツムグは手をヒラヒラさせて笑う。
「どうしてここに? あなたは監視されている身じゃなかったからしら?」
「アハハ、監視はされてるけど、抜け穴なんていくらでもあるよ。ここに来たことだって知られてない。」
「何の用かしら?」
「別に用があったってわけじゃないけど、赤木博士が、ゴジラさんの力に気付いてくれたみたいだから、つい、ね。」
「ゴジラがアンチATフィールドを発生させることができるということを? あなたはそれを知っていた? じゃあ、あなた自身も同じことができることを知っているということね。どうしてそれを周りに言わないのかしら?」
「俺の場合は、少し違うんだよね。調べてみる?」
「無断で調べたら五月蠅いでしょう? そっち(地球防衛軍)が。」
「そういえばそうか。赤木博士、ここ(ネルフ)に縛られてる身だったもんね。」
「はあ…、噂では聞いてたけど、あなたってヘラヘラしてて気味が悪いわね。」
 リツコに嫌そうな顔をして言われても、ツムグは、そりゃどうもと肩をすくめるだけだった。
「そういえば…。」
 リツコは、思い出した。
「あの子を人間にするって実験は、あなたが立案したらしいわね?」
 あの子とは、レイのことだ。
「人間になれる可能性があるってことを言ったのは俺だよ。あのままじゃ、ゴジラさんに狙われちゃう。」
「それもあなたの細胞を使ってね…。とんでもないことをしてくれるわよ。」
「俺の細胞が、あの子の中に入るのがイヤ?」
「正直ね。」
「他に方法があったらよかったんだけどね…。」
「そう……、でも、お礼は言っておくわ、ありがとう。」
 リツコは、レイが完全な人間になれることにたいしてお礼を言った。
「そうだ。もうすぐその実験が始まるよ。立ち会う?」
「私は行く必要はないわ。」
「そうか…。信じているんだね。」
「レイは、地球防衛軍に行ってから随分と人間に近くなった。……あの子のおかげでもあるかもしれないわね。」
「シンジ君のこと? 確かにそうかも。仲良くしているよ。…告白したし。」
 最後の方を意地悪く言った途端、リツコが吹いた。
「告白って…、シンジ君が? レイが?」
「シンジ君の方からだよ。泣いてOK出してたよ。」
「あらまあ。」

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