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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第二十九話  椎堂ツムグの決意 その2
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不快感を感じずにいられない。
 だがこれが通常の状態なのだ。本来は。
『模擬戦闘を開始してください。』
「行くぞ。ふぃあ。」
『ウン!』
 尾崎は操縦桿を握った。
 機龍フィアがジェットを吹いた。
 風間の前例を見ていたからか、転倒はしなかったがいまいち勢いがない。なので突撃は簡単に回避される。
 しかしすぐに反転して、モゲラの左腕を掴んだが、しかしモゲラは、右腕のドリルを使って機龍フィアの頭部を攻撃した。
「うっ!」
 強い衝撃に操縦桿を僅かに離したため、機龍フィアの手がモゲラから離れた。
 ちなみに脳を接続しているが、エヴァンゲリオンのように機体ダメージが肉体に行くわけではない。
 基準値の100パーセント以上での機龍フィアの操作は、尾崎も初めてなので事前のシュミレート操作による訓練も意味をなさないし、マニュアル通りにすら動かすのが困難だ。
「ツムグは、どれだけ桁違いなのかよく分かった…。」
 シンクロによる負担なのか、疲労感が襲って来る。ツムグは、現在の尾崎や風間以上のシンクロ率の状態を維持してゴジラと激闘を繰り広げているのだ。
 先にやっていた風間が操縦する機龍フィアを見ていて思ったが、ツムグも規格外だが機龍フィアの方も規格外だ。
 何せ機体性能があり得ない。これで細かい動きをしろと言う方がどうかしているくらいだ。まずパワーが強すぎて振り回されてしまう。これでゴジラと肉弾戦を行っているツムグって……。
 機龍フィアの技術が正気を疑うレベルだと噂される所以はこれか。っと思ったりもした。
 ゴジラはもちろんだが、使徒もいる、人類補完計画のためのサードインパクトを企む輩がまだいる以上、ここで苦戦していては人類の明日はない。尾崎は脳にかかる不快感を吹き飛ばすそうと気合を入れ、操縦桿を操作した。


 そうして、模擬戦闘の結果は……。



「惨敗ですね。」
「これは酷い。」
 モゲラの圧勝で終わってしまった。
「まさかここまで操縦能力に差がついてしまっていたとは…。」
 ツムグを基準に機龍フィアの調整と改良を行ってきた結果がこれだ。
 並の人間はおろか、ミュータント兵士ですら操縦が困難な代物と化してしまったらしい。
「かと言って現在の状態からミュータント兵士仕様に調整したら、それはそれで今後の戦闘に支障がでる可能性がありますよ。」
「そこなんだよな…。どうすれば…。」
「貴重なデータが取れただけ良ししませんか? ふぃあも今回のことで譲歩してくれるのを覚えてくれたと思いますし。」
「だといいんだが。」
「よし、今日は解散。」
 模擬戦闘による実験は終了し、立ち会っていた技術部も科学部も解散した。




 その日の夜
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