第二十八話 ふぃあとアルミサエル
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めに!」
機龍フィアと尾崎一人とでは価値が違うと司令官の一人が机を叩いて叫んだ。
「ツムグは、何も考えず行動するほど馬鹿ではありません。彼なりの考えがあっての行動でしょう。」
「ですが、波川司令…。」
「機龍フィアの動きが…。」
ツムグのことを信じる波川に、司令部の人間達が困惑する中、オペレーターの一人が機龍フィアの動きに不信を持った。
イロウルに乗っ取られた時とは違う。
動きが滑らかだ。かと言ってオートパイロットプログラムとも違う。
「もしかして…。」
「科学部からの報告! DNAコンピュータが停止状態! G細胞完全適応者が手動でゴジラと応戦しているとのこと!」
「手動操作でしたか。」
とりあえずツムグは無事だと分かった。
だがDNAコンピュータの方が停止状態にあるのだという。
「もしや使徒は、DNAコンピュータの方に取りついたのでは!?」
「ならばなぜ椎堂ツムグは対処しないのだ!」
「奴に通信を繋げろ!」
「ダメです! 通信がブロックされています!」
「DNAコンピュータが停止しているからか!?」
「DNAコンピュータは、機龍フィアのすべての機能を司っているのに、そこをやられたらお終いだぞ!」
「ですが、機体は止まっていません。ということはまだ機龍フィアは…。」
「いったい何が起こっているのだ!?」
司令部は不可解な今の状況に騒然となっていた。
「ツムグ…。」
いまだ返事のないツムグに向かって波川が呟いた。
***
ネエ、キミ尾崎ノコト知ッテル?
『知ってるよー。尾崎がどうしたの?』
ボク、尾崎ノコト知リタイ
『知ってどうするの?』
尾崎ノコト知ッテ……。………
『アレ? 黙っちゃった…。』
…君と一つになれば分かるのかな?
『えっ?』
ボクが君を知れば、尾崎のこと知れるかも
『ふぃあは、尾崎を知ってるよ。でも、キミとひとつにはなれないよ。』
ボクと一つになろうよ
『ふぃあは、ふぃあだよ。キミはキミでしょ? ひとつになったら…、キミはどこへ行くの?』
それは………それ…は……
『一つになっちゃったら、もうキミとお話しできないよ。それ、ヤダ。』
その気持ち、知りたいな
『どうするの?』
君と一つに
『ダメ。ダメだよ。それじゃお話しできない。』
………………
『アレ? また黙っちゃった……。ねえ、ツムグー。ツムグー、どこー?』
……ツムグって、誰?
『ツムグは、ツムグだよ。椎堂ツムグ。ふぃあの…、お兄ちゃん! かな?』
椎堂ツム
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