第二十八話 ふぃあとアルミサエル
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器を取り出し、使徒を撃った。
だが使徒の表面は、外見に似合わず頑丈で弾かれてしまう。メーサー銃ですらも。
尾崎は、建物の壁を登り、屋上に辿り着くと、そのまま建物から建物へ飛んだ。
その後ろを使徒が追う。
「くっ…。」
接触したらマズイと本能が訴えてくる。
逃げ続けている間に、仲間が使徒に攻撃を行っているがまったくが歯が立たない。
追い回され続けていればいずれ捕まる。
尾崎の体力も無限ではない。だが使徒はS2機関という永久機関を持つ。体力の差など歴然。
「どうすれば…!」
「妙なことをするよ本当に。」
「!? ツムグ!?」
尾崎の横にツムグが並行して走っていた。
尾崎と違い息1つ切れてない。
「尾崎ちゃん。舌噛まないようにね。」
「は? なにを。って!?」
ツムグが寄ってきたかと思ったらそのまま胴体を掴まれて、ツムグに担がれる形にされた。
途端ツムグのスピードがアップする。
使徒は、ツムグが現れたからか一瞬だけ止まったが、すぐに追跡を開始してきた。
「まだ追って来る!」
「あいつは、尾崎ちゃんのことが知りたいだけだよ。」
「えっ?」
走りながら尾崎にツムグが言った。
「ただ方法がね…。使徒は、相手を理解する方法を知らないんだ。だから一つになろうってわけ。」
「ひとつに…、ってそれって!」
使徒の目的を理解した尾崎はツムグの方の頭を見た。
「そう、融合だよ。確かに手っ取り早いけど、それでお終いだ。」
「なんでそんなことを…。」
「前の使徒の時に尾崎ちゃんだけ平気だったでしょ。多分その時に目を付けられたんだよ。使徒は、人間を知りたがっている。尾崎ちゃんを知れば人間を知ることになるって思ったのかも。」
「どうして、俺なんだ…?」
「尾崎ちゃんは特別だからだよ。」
「俺は特別なんかじゃ…!」
尾崎は、自分自身が他のミュータントと違うことを認めたがらない。
「今は尾崎ちゃんだけだよ。いずれは……。」
ツムグは何か言いかけてやめた。
「そろそろかな。」
「えっ?」
「舌噛まないようにね。」
「う、うわっ!」
尾崎を担いだままのツムグが高所から飛び降りた。
後方にいるアルミサエルが、蛇のようにうねりながら追ってきた。
だが次の瞬間。
ツムグ達が落下した、その下の方から極太のメーサー砲が使徒を貫いた。
貫かれ空中でバラける使徒の体。
「よくやった、ふぃあちゃん。」
『エヘヘー。やったよ、やったよ、ツムグ。褒めて褒めて!』
建物の下には、機龍フィアが仰向けになって口からメーサー砲を発射したところだった。
尾崎を担いだツムグは、機
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