第二十七話 渚カヲル
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っているように見えて自分の血管がピキリッとくるのを感じた。
「なんで、その…渚君?が尾崎さんの引っ付いているんですか?」
自然と声が低くなる。
「ああ、実は…。」
尾崎が説明した。
カヲルは、先ごろ起こった地震で保護された被災者で、救護に搬送されたあとたいして怪我はないと分かったはいいが、意識が戻ってから自分を助けてくれた人(尾崎)に会いたいとねだり、いざ尾崎に会ったら引っ付いて離れなくなったらしい。
カヲルが言うには、名前以外思い出せないらしく、尾崎と一緒にいたいとだけいうので、周りを困らせたが、人の良い尾崎はちょうど手も空いてるし訓練と仕事がない間だけ一緒にいてもいいと承諾してしまったのだ。
そして今に至る。
「なんでなんですか?」
「なんでって、カヲル君も不安だろうし。」
シンジの不機嫌に気が付かない尾崎。
「おーい、尾崎ー。」
「あ、呼んでる。じゃあね、シンジ君。」
その時、尾崎の仲間が尾崎を呼んだので、尾崎は去っていった。カヲルもそれについていった。
「……なんなんだよ。」
シンジは、自分でもよくわからない苛立ちに困惑していた。
「キャー、修羅場よ。修羅場。」
「修羅場だ修羅場だ。。」
「おい、そこの腐女子と腐男子コンビ、いい加減にしろ。」
現場の状況を見ていた腐女子腐男子コンビとツッコミがいたりする。
***
風間は、機龍フィアの操縦席に座っていた。
『風間少尉、シンクロ試験を始めます。意識を集中してください。』
「了解。」
風間はツムグと同じ装備で、機龍フィアとのシンクロ実験をしていた。
風間も尾崎と並んで機龍フィアの操縦者の候補に挙がっていた。
周りの機器が点灯し、シンクロの数値を示す値が表示されていく。
『活性率25.5パーセント。前回より6パーセント上昇しました。』
「チッ。たった6か。」
風間は舌打ちをして横にある計器を殴った。
『風間少尉。苛立っているのだろうが、計器をあまり強く殴らないでくれ。壊れたら元も子ともないんだ。』
「分かっている。」
『ふぃあは、何か言っているか?』
「何も。」
『まだだんまりか…。』
機龍フィアの意思であるふぃあがいまだにだんまりを貫いていた。
『やっぱりDNAコンピュータの方が破損しているのでは?』
『いやそれはない。……と思いたいな。』
『思いたいじゃダメっすよ。』
「で…、これ以上上がらないか?」
なんか話が脱線しているので風間が話を戻そうと喋った。
『ああ、0以下の上下はあるがこれ以上は望めそうにないな。』
「…、そうか。」
風間は舌打ちをしかけてやめ
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