第二十五話 精神干渉
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ー!」
「見るなミルな見るな! 俺の心に入って来るなーーー!」
「やめてくれぇぇぇぇぇ、入って来るなぁぁぁぁ!」
口々に泣きながら叫ぶ彼らの声から、アラエルの攻撃方法が分析できた。
「精神干渉!? それがあの使徒の攻撃か!」
「物理攻撃でもなんでもなく、精神そのものに直接攻撃してくるとは…、いったいなぜ…?」
「ともかくあの光に…、っ!? まずい、光がこちらにも来ているぞ!」
「退避! 退避! 建物内へ逃げろ!」
「あの光に触れるな!」
光に触れずにすんだ他の部隊が大急ぎで建物内へ逃げ込んでいった。
アラエルの光は、やがて場所を移動し、地球防衛軍の基地の方へと向かってきていた。
「使徒の光が基地に! 基地に応答願う! あの光に触れるな! 触れたら精神を侵されてしまう!」
想像を超えた使徒の攻撃に、現場も基地も騒然となった。
地上で待機していたミュータント部隊にも、光は降り注いだ。
精神系の超能力で体性があるはずのミュータント達ですら、アラエルの強力な精神干渉に負け、頭を抱えて苦しみだす。
「クソぉぉぉぉ!」
頭を抱え、悔しさをぶちまける風間。
このまま全員アラエルにやられてしまうかと思われたが。
ところが。
「風間! みんな!」
なぜか尾崎だけは光の中で普通に活動できた。
「やめろ、やめてくれ! みんなの心を犯すのをやめてくれ!」
尾崎は、遥か彼方にいる使徒に向かって叫んだ。
尾崎には、何をされているのか理解できていた。だが彼はアラエルの精神干渉で苦しまなかった。
風間は、地面に転がりながら尾崎だけが光の中で立っている姿に、驚きを隠せないでいた。
「な…んで…、おま、え、だ…け…。」
風間は、目の前が暗くなる中そう呟いた。
***
訓練校の外向きにある廊下をアスカは歩いていた。
訓練校から凄まじい警報音が鳴り響きだす。
『緊急事態! 緊急事態! 生徒は館内に避難せよ! カーテンを閉め光を入れるな!』
「な、なんなのよ?」
アスカは、放送の意味が分からなくて立ち止まってしまった。
外の光がしっかりと入って来る廊下で。
「とにかく館内に入らないと…。」
館内に急いで戻ろうとした、その時。
「キャア!」
見えない壁に当たって転倒した。
「なに!? なんなのよ!?」
起き上がりながら館内への出入口を見ると、光る壁のような物がアスカの行く手を遮っていた。
「なによこれ!? まさか、ATフィールド!? なんでこんなところに!?」
アスカは、壁を叩いたり押したりしたがATフィールドはなくならない。
なら
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