第二十四話 G細胞と使徒
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相変わらずの、どこだか分からない薄暗い場所で。
『……………誰か何か言わんか。』
ゼーレの面々はお通夜状態のように静まり返っていた。そんな中、そのうちの一人が呟いた。
『最強の拒絶型の使徒が……。』
『どう考えても自滅ではないか…。』
『なぜゴジラを喰った…。喰わなきゃ勝てたぞ、あれは。』
文句を言ったところですでに死んだ使徒には伝わらない。
『議長、このままでは…。』
『……。』
話を振られたキールは、腕を組み、黙っていた。
『残る使徒は三体、ゴジラにすべて退けられてしまうのか…。』
『まだ敗北が決まったわけではないだろう! 諦めるな!』
『エヴァもない、使徒も残り少ない、どう勝てと…?』
『おのれゴジラめ! 貴様さえいなければすべてがうまくいっていたというのに!』
『ゴジラさえいなければゴジラさえいなければゴジラさえいなければゴジラさえいなければゴジラさえいなければ…。』
ついにはブツブツとそんなことを言う者さえ現れ始めるほどゼーレは追い詰められていた。
「ことは一刻を争う。」
キールが口を開いた。
『議長?』
「もはや最終手段を取るしかない。」
『ぎ、議長! しかし!』
「ならば良い案があるのか?」
『っ…それは。』
『……。』
黙ってしまう面々にキールは、深く息を吐いた。
「我々人類はこのままゴジラに滅ぼされるわけにはいかんのだ。だがしかし、奴を滅ぼすにはもうこれしかあるまい。」
『ゴジラを滅ぼすため…。』
『そのために我々は進化の道を捨てなければならないか…。』
『セカンドインパクトでも死ななかったのを、サードインパクトで殺せるのか? フギャっ!?』
その疑問を出したら、もう本当に方法が無くなってしまう。これを言った構成員は、キールが電流を流してお仕置きをした。
「ゴジラを滅ぼさねば人類の進化もクソもない。我々が取るべき道はほとんど残されていないに等しいのだ。これも人類のため…。覚悟を決めよ。」
キールの静かな言葉に、他の構成員達は見えないが深く頷いた。
***
一方その頃。
ゴジラは、回復したものの消耗が激しかったのか、轟天号と交戦せず海に帰って行った。
ゴジラが海に帰還した後、轟天号が機龍フィアを助け起こすためにしらさぎや他の船隊と第三新東京に着艦していた。
そんな中、ネルフにいるリツコのもとにある人物が訪ねた。
「これはこれは大佐さん、何の御用かしら?」
ゴードンだった。
「ドイツから運ばれて来た荷物があるって聞いたもんでな。」
「あら、そんなものあったかしら?」
「とぼけるな。」
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