第二十四話 G細胞と使徒
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。どうやら体が思うように動かない代わりに自由が利く布状のそれで攻撃するらしい。
細かいフットワークで布状のそれを避けると、再びドリルを展開してゼルエルの背中を狙った。
布状の組織が阻み、ドリルが布状の組織を貫通し、止まった。
「邪魔だ!」
ツムグが叫び、ドリルを一旦引いて、再び突き出し、布状の組織を強引に破った。
ゼルエルの体に到達したドリルがゼルエルの背中を抉った。
ゼルエルに生じた新しい顔が悲痛な声を上げ、振り返りざまに大きな腕を振るって機龍フィアを弾き飛ばした。
弾き飛ばされたが、倒れず地面に着地した機龍フィア。
ゼルエルの体からシュルシュルと布状の組織が発生し、イソギンチャクのように揺れ始めた。
何本もある布状のそれがクルクルと巻かれ、何本もの棒状の物に変化して物凄い勢いで伸ばされてきた。
両腕をドリルに変え、棒状の物をよけながら二、三本を引き裂き、ゼルエルとの距離を詰めようとした。
ドリルを振りぬこうとした時、ゼルエルは片腕を前に出してドリルを腕で防いだ。ドリルが腕に刺さり肉が抉れる。
ゼルエルに生じた新しい顔がずいっと前に出てきて機龍フィアの肩に噛みついた。
特殊超合金に歯が擦れ、嫌な音が鳴る。
しかし噛みついて間もなくゼルエルが口を離した。
そして突き飛ばすように手を使って機龍フィアから距離を取る。
「こいつ…。」
何をしようとしたのか理解したツムグは、忌々しいとまた舌打ちした。
かつてオルガが更にG細胞を摂取しようとしてゴジラを丸呑みにしようとした時のように、機龍フィアからツムグの細胞を摂取しようとのだが、純粋なG細胞ではないと気付いて喰おうとするのをやめたのである。
そうとなれば次にゼルエルが狙うのは…。
倒れているゴジラの方に、ゼルエルが目を向けた(新しい顔の方が)。
ゼルエルが咆哮し、獣のように両腕を使ってゴジラの方へ進んだ。
機龍フィアがゴジラとの間に入り、その突進を受け止めた。
押し合いへし合いになり、やがてゼルエルが布状の組織を機龍フィアの背中に突き刺した。
背骨の破損個所を塞いでいたツムグの細胞組織が剥がれ、再び赤黒いモノが噴出し、それがゴジラに降りかかった。
ジュウッと音を立てて、ゴジラの体にかかったツムグの体の組織が蒸発して染み込む。
するとゴジラの体にあった傷が物凄い勢いで再生を始めた。
「ゴジラさん…。」
今だ起き上がらないゴジラをちらりとツムグは見る。
ゼルエルの手が機龍フィアの顔を掴んだ。
とにかく行く手を阻む機龍フィアをどかそうと躍起になっているようである。
これ以上ゴジラを喰らえばゼルエルは、間違いなくよりゴジラに酷似した怪獣に
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