第二十二話 レイ、頑張る
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に?」
「手…、握って歩くの。」
「ええー!」
「碇君、…イヤ?」
「い、いいい嫌じゃない…よ?」
「本当?」
「う、うん…。」
嬉しそうに微笑んだレイに、赤面したシンジの心臓はバクバクと音を立てていた。
それから、建物の通路内をシンジとレイが手を繋いで歩いている姿が目撃されるのだが。
レイは、微笑んでいて、シンジは、赤い顔をもう片手で隠すようにしてレイに手を引かれるような形で歩いていたという。
そんな二人に口笛を吹いたりして囃し立てた者達に、後ろから風間がチョップをいれるということがあった。
***
一方その頃。
「ハ〜〜〜〜〜〜〜〜…。」
「長い溜息だな。」
青葉と日向がネルフ本部の休憩室にいた。
青葉は机に突っ伏し、向かい側に座っている日向は本を読んでいた。
「どうしたんだ?」
「就職試験落ちた…。」
「またか。これで何回目だ?」
「15回…。」
「なにやってんだよ。」
弱々しく言う青葉に、日向は呆れ顔で言った。
日向達、ネルフのオペレーター達は、ネルフ本部が権限を失ったことでとにかく暇だった。
つい最近の出来事で、ゲンドウの暴走に事件の後、一時自爆装置の権限を奪われていたMAGIの復旧作業や破損したエヴァ弐号機の格納などの作業があり、少々忙しかったことはあったが、終わってしまえば暇になる。
本部の維持については、本部中枢を担うMAGIの管理者であるリツコが中心となって行われており、今までの職員のほとんどが切られ、本部の維持に必要な人材も最小限、日向達のようにギリギリで残っている職員達がいるだけである。
ネルフが失墜したことで元ネルフ職員という肩書は枷となり、再就職を困難にさせた。
大量の失業者達が路頭を迷いかけたが、そこに救いの手を差し伸べたのが、ある意味で元凶である地球防衛軍だった。
再結成されたばかりで人材が足りないということで、審査に受かれば地球防衛軍での働き口(職種様々)を紹介してもらえた。再就職ができずにあえいでいた元ネルフ職員達の多くがこれにしがみつき、殺到した。結果としてこれが機密の多いネルフ内部の情報を地球防衛軍に漏れさせることになり余計にネルフの重要性がなくなるきっかけにもなった。
しかしそれでも再就職が難しかった者達もいる。
すでに機能を失った作戦本部のオペレーターである青葉などがその代表と言える。
オペレーターとして防衛軍に入りたくてもすでに司令部のオペレーター枠はかなり難問。そして事務作業の方も上限がいっぱい。
色々と運が悪く事務職の枠が埋まってしまったばっかりに、再就職に漏れてしまったのである。
ちなみに日向は。
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