第二十二話 レイ、頑張る
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口を指さした。
シンジは、ビシッと背筋を伸ばして出入り口に走って行った。
シンジが行った後、風間は大きく息を吐き。
「あんた、どんな教え方したんだ?」
「ごめんなさいね…。」
食堂のキッチン側にいた志水が謝罪した。実はずっと様子を見ていた。
「少女漫画を参考に見せて…。」
「そいつは随分思い切ったな…。」
「進展が全くないよりはいいと思ったのよ。」
志水のしたことは間違ってはないが、正しいとも言えない。
風間は、また大きく息を吐いた。
***
「綾波!」
M機関の建物の外に出たシンジは、レイを見つけた。
「……。」
「くわっ。」
レイは、ペンペンと戯れていた。
「なあ、綾波…。ごめん…。」
「……。」
レイは、振り返りもせずペンペンの両手を握って軽くプラプラさせていた。
「わ、分かんなくてごめん。でも…、あれ、あんなところでやつことじゃないよ…?」
「……。」
「聞いてる? えっと……その…。」
「…分からないの。」
「えっ?」
レイがポツリと言った。
「碇君に好きって言って、それからどうしたらいいか分からないの…。碇君と何をすればいいのか。碇君にしてあげれること…、何か分からなくて…。」
「……ぼ、僕も実は分からないんだ。」
「えっ?」
レイは、それを聞いてようやく振り向いて立ち上がった。
シンジは、頬を染めてポリポリと指で頬をかいた。
「偉そうなこと言えないけど、僕も、その…女の子と……、えっと…、好きになった子と何をしたらいいか、分かんなくって…。」
「碇君も?」
「うん…、ごめん。」
「クワァ。」
するとペンペンがシンジとレイの間に来た。
「どうしたの?」
レイが聞くと、ペンペンとレイの左手を握った。
「?」
更にペンペンは、もう片手でシンジの右手を握った。
そして二人の手を引いて、二人の手を重ね合わせて握らせた。
「!」
「?」
シンジは、ペンペンのやったことに驚いて顔を赤くし、レイは、小さく首を傾げた。
「クワァ〜。」
ペンペンは、やってやったぜと言う風にドヤ顔をした。
「ぺ、ペンペン!」
「碇君。」
「あ、綾波これは…、っ。」
シンジがペンペンを嗜めようとしたらレイが声をかけてきたので慌てて弁解しようとした時、レイが両手でギュッとシンジの右手を握った。
「碇君の手…、温かい。」
「う…、そ、そう?」
赤面するシンジ。レイは、どこか無邪気に微笑んでいた。
そんな二人を見て、ペンペンは、いけーいけーと言うように飛び跳ねていた。
「あっ、そうか。」
「えっ、な
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