第二十二話 レイ、頑張る
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くで見ていた(というかたまたま通りがかって見ざるおえなかった)風間は、目頭を押さえて俯いていた。
「……おまえも苦労してるな。」
「…うるせぇ。」
そんな風間の肩を、宮宇地が叩いて慰めた。
その後。
「碇君。」
「なに?」
シンジの目の前に来たレイは。
「えっ?」
急に床にペタンと座った。
そしてシンジを見上げて、自分の太ももを指さす。
「えっ? えっ? えっ?」
シンジは、混乱した。
レイは、じーっとシンジを見ていたが…。
「ね、ねえ、綾波、床は汚いよ?」
「! ……。」
「えっ? 綾波?」
レイは、シンジの悪気ない言葉に眉を寄せ、素早く立ち上がると、背中を向けて駆けて行った。
残されたシンジは、頭の中に沢山のハテナマークを散りばめていた。
「……。」
また、たまたま通りがかって一連の流れを見てしまった風間は、眉間を指で押さえて項垂れていた。
さらにその後。
「僕何か悪いことしちゃったんでしょうか…?」
「…それをなぜ俺に相談する?」
なぜかレイのことでシンジに相談されることになったりした。
以前のようにあからさまに避けられなくなっただけ進歩なのだろうと思い直すことにする。
「す、すみません…。」
「謝るな…。でっ?」
恐縮するシンジにそう言い、頭痛がするのを押さえて風間が聞くと、シンジは、シュンと下を向いた。
シンジが言うには、レイが床に座って太ももを指で指し示す動作をしてからレイの機嫌が悪くなったのだとか。
「……おまえはそれについて何を言った?」
「床は汚いよって言いました。」
間違ってはいない。むしろ優しいぐらいだ。
「…くらだ。」
「えっ?」
「膝枕だ…。」
「? えっ? えっ…、えー!?」
言われてやっとレイの行動を理解したシンジは、顔を赤くしたり青くしたりと忙しくなった。
「あからさま過ぎてかえって察せなかったのは分かる。察しろと言う方が難しいかもしれん。」
「ぼ、僕どうしたら!?」
「それを俺に聞くのか…。」
風間は頭痛を感じて頭を押さえた。
「あれ? それじゃあ、最初のあれは?」
「………恐らくキスしようとでもしたんだろ。」
「えっ? き、ききききき、きすーーーー!? なんで!?」
「俺が知るか!」
「ひぅ…。」
風間の怒鳴り声に、シンジは怯んだ。
風間は、一息つき。
「とりあえず謝ってこい、そっからは自分でなんとかしろ。」
「嫌われたらどうしよう…。」
「そんなのは後で考えろ。まずは行動だ、行け!」
「は、はい!」
オロオロするシンジに、風間は怒鳴り食堂の出入
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