第二十一話 可能性への敵意
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ヤバイことをボソッと言いだしたツムグに、ふぃあが声を上げた。
「ゴジラさ〜ん、見せてほしいな〜〜〜〜。」
歌うように言いつつ、機龍フィアを操作してジリジリと迫ると、ゴジラはツムグの異様な空気を感じたのかジリジリ同じだけ後退した。
ゴジラがドン引きするってどんだけだ?
その時。
「あ…?」
ツムグの鼻から鼻血が垂れた。
『ツムグー!』
「あれ…、おっかしいなぁ。頭…、イタ…。これ、毒?」
突然の頭痛とともに体から力が抜けるのを感じた。
次の瞬間、機龍フィアが飛んだ。いや飛ばされた。
ゴジラのタックルが決まったのだ。
地面に背中から落下する機龍フィア。
中にいるツムグは、操縦桿から手を離して白目をむいて、口から血混じりの泡を吹いていた。目からも血が垂れる。
「……。」
しかしその目にすぐに光が戻り、操縦桿が再び握られた。グッと閉じた口から血が溢れる。
起き上がった機龍フィアがゴジラにタックルする。ゴジラは、それを受け止め足が地面を抉った。
「………こんなんじゃ死ねない。」
ツムグは、自虐的に笑い操縦桿を操作してゴジラと殴り合った。
しばらく肉弾戦が続き、やがてゴジラが海に引き返して戦いは終わった。
基地に帰還した後、ツムグは、顔を血で汚した状態で飛び降り。
「尾崎がシンクロ実験に入る前に分かってよかったよ。俺じゃなきゃ死んでる。」
その後、間もなく脳とシンクロするための管の一部から猛毒が検出された。
***
綾波レイへのツムグの体液を投与するための実験は、着々と進んでいる。
一発勝負となるこの実験のため、ツムグの体液(骨髄液)濃度の念密な計算が行われなければならない。量と濃度を間違えば、レイは死ぬからだ。
まず事前に採取したレイの細胞に、ツムグの体液を投与するとどうなるか調べる実験が行われた。
顕微鏡のシャーレに乗せた微量のレイの細胞に、ツムグの体液(骨髄液)を当てるとどうなるか、まずその変化を調べる。
次の瞬間、シャーレが爆発した。
幸い調べていた研究者はひっくり返っただけで大きな怪我はなかったが、研究室が騒然となった。
結論から言うと、ツムグの体液の量が多かったから爆発した。
細胞のエネルギーが大きいため、使徒の要素に反応した結果そのエネルギーが暴走したのではないか。
爆発飛散したレイの細胞は、欠片も残らず焼き尽くされていた。
「しかし、なぜ使徒の細胞にG細胞が反応するんだ?」
そもそもその理屈自体が謎である。
恐らくではあるが、それがゴジラが使徒を滅ぼそうとする理由なのではないか。可能性は高いだろう。
しか
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