第二十一話 可能性への敵意
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が早いかゴジラとの殴り合いが始まった。
ゴジラが尻尾を振った時、機龍フィアも尻尾を振って、尾っぽ同士がぶつかった。
「おおぅ、じ〜んっときた。」
機龍フィアの背筋を伝ってぶつかり合った時の衝撃でツムグはちょっと痺れた。
その隙をついてゴジラが機龍フィアの頭部に尻尾攻撃を与えた。
横に倒れる機龍フィアを、ゴジラは蹴って転がした。
再び蹴りが入りそうになるとその足を掴み、起き上がるのと同時にゴジラをひっくり返して馬乗りになってゴジラの顔を殴打した。
ゴジラが放射熱線を吐き、機龍フィアは、のけ反って避けるとゴジラが起き上がって機龍フィアに掴みかかり、二体は地面を転がった。
機龍フィアは、肩のキャノンの砲塔を伸ばし、ゴジラの顔を狙って撃った。
至近距離で撃たれたものの、前に似たようなことをされて学んだのか大した傷にはならずゴジラは顔を押さえて機龍フィアからどいた。
「久しぶりに…、リミッター解除。3つ!」
7つあるうちの3つを解除し、機龍フィアの目が輝き機械の雄叫びをあげた。
ゴジラも負けじと雄叫びを上げ突進してきた。
その突進を受け止め、ゴジラとの押し合いへし合いが続き、機龍フィアの腹部が開閉した。
ゴジラは、それを察して体内熱線を放ち、機龍フィアを吹き飛ばした。
「ヤーラーレーター。アハハハハハ!」
目を金色に光らせたツムグは、操縦席で狂ったように笑った。リミッター解除による信号の逆流でテンションがおかしくなっているのだ。
『ツムグー、ツムグー、しっかりしてー!』
「えっなに? ヘーキヘーキ、ふふ、フハハハハハハ。」
『ウワ〜ン。ゼンゼン平気じゃな〜い。』
笑いっぱなしのツムグに、ふぃあは頭を抱えた。
笑っていても操縦はしっかりしており、むしろ正常時より操縦桿の操作が早い。リミッター解除による機能の向上は、ツムグの操縦技術もアップさせるらしい。しかもほとんど無意識で動かしてるらしく、ゴジラにも動きが伝わらないのかゴジラが翻弄される。
ツムグの様子を観測していた司令部や科学部は、ツムグのテンションが異様に高いことを訝しんだ。なので急いで技術部と連携して原因を究明した。
ツムグのテンションは伝わっているのか、ゴジラはかなり苛立っており、顔がどんどん歪んでいく。
「ゴジラさ〜ん、ゴジラさ〜ん。アハハハハ。」
『ワーン! ツムグは、ふぃあのー!』
ゴジラ、ゴジラと連呼するツムグに、ふぃあが声を上げた。
ふぃあの絶叫に呼応してか、ブレードが展開されゴジラの左手が切り付けられた。
手を押さえてゴジラが呻いた。
「…ゴジラさんの内臓って何色だろ?」
『ナニ言ってるの!? ナニ言ってるの!?』
急に表情を無にして、
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