第二十話 ロボット競技大会
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な方が?」
「それは秘密事項なので、答えられません。」
「ジェットアローンは、遠隔操作を採用しております。」
「それがなにか?」
「安全性においてもその方がよいと判断し、我々は遠隔操作を採用しました。メカゴジラに遠隔操作を搭載するご予定は?」
「遠隔操作では機龍フィアの力を引き出せませんので。」
「…何か引っかかりますな。その言い方は。」
「気のせいです。」
「時田さん、JAがスタンバイに入ります。」
「分かった。では、波川司令殿。また後程。」
スタッフに呼ばれ、時田は去っていった。
「あそこまでよく自信が持てるものですね。」
波川の付き人が呆れたように言った。
「まあ、自信を持つのも分からんでもないがな。」
そう言っているのは、機龍フィアの開発に関わった古参の技術者である。
「遠隔操作に力を入れただけあり、AIの構成だけなら機龍フィアのオートにも匹敵するんじゃないっすか?」
「ほう…。」
波川の付き人は、それを聞いて素直に感心した。
機龍フィアのオートパイロットプログラムは、マトリエルの一件の時に約4分間しか使われなかった。使った理由だって、あの時ツムグがいなかったための緊急だった。ツムグが操縦席に乗ったことでオートパイロットプログラムは解除されたため、約4分間だけの使用となったのである。
オートパイロットプログラムは、遠隔操作ではなく、ツムグの戦闘記録を基にした戦闘プログラムである。そのため動きは、ツムグの戦い方を再現するものになっている。
ただ所詮は再現しただけのプログラム。記録にない動きには対応できない。4分だけで済ませることができたのが奇跡だったかもしれない…。
まあ、自我意識“ふぃあ”が発生した今ならオートパイロットプログラムの性能も違うものになったかもしれないが。
「おかげで再構成し直しで、若い連中が血の涙流しそうな勢いですがな〜。」
ハハハハッと軽く笑っている。というか笑うしかないというレベルなのである。
そうでなくてもオートパイロットプログラムを起動させるのに苦労したのだ、それをすべて一からやり直しとか死ねると、まともな神経をした若い技術者が絶叫するぐらいだ。
「もうすぐ始まりますよ。」
「ええ…。」
模擬戦闘の始まりを告げるブザーが鳴った。
もう見るからに勝負あったという空気が観客席からもVIP席からも漂っていた。
そりゃそうだ。なにせ大きさだけで20メートル近くも違うのだ。
先に動いたのはジェットアローンだった。
節が多数ある両腕を振りながらの独特の動きをしながらの突進。
見かけによらずかなり早かったが、それを機龍フィアの片手がジェットアローンの頭部分を押さえて止めた
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