第十九話 シンジの告白とレイの気持ち
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自分とは違うものに過敏になるのは、生物の本能として当たり前と言えば当たり前である。
青い髪の毛、赤い瞳、白すぎる肌。綾波レイは、見た目から人間離れしていた。
彼女自身の立ち振る舞いもあり、他人と親しくなかった彼女であるが、地球防衛軍では意外にもすんなり受け入れられていた。
それは使徒の要素を持っていると事が周りに知れても変わらなかった。
そのことに一番驚いたのはレイ自身だったりする。
「人外って言ったら、あいつがいるから慣れているのもあるんだろうな。」
食堂にいる同僚がそう言ったので、レイは目を丸くしたのだった。
あいつとは、椎堂ツムグのことである。
「人間じゃないって言ったら、尾崎君達もそうじゃないって言えるでしょ? 一々気にしてられないわよ。」
志水にそう言われ、レイは、あっと声を漏らした。
人間じゃないと言ったら、ミュータントと呼ばれる者達もそうなる。
G細胞完全適応者と呼ばれる人外であるツムグがちょろちょろして、周りが慣れたというのが一番大きいかもしれない。
それになにより……。
「人外って最高じゃないですかぁ。」
なんて言うマッドな人間達がいるのだ。
さすがにこれにはレイも若干引いた。
「わたしは君には興味はあまりない。」
っと、40代そこそこの白衣にメガネという見るからに研究者という見た目の男、阿辺が言った。
彼は、レイの体細胞の検査をした中心人物なのでレイの体の検査を担当した。
「奴の印象が強すぎるから案外君に興味のある人間は少ないんじゃないかな? 生きたまま解剖されるなんことはないだろうから安心したまえ。」
「……。」
そう言われて、レイは、ちょっと複雑だった。
「とは言え、奴の体細胞を使った実験には興味があるから参加したがってる人間は多いよ。もちろん私も。」
「…奴というのは、しどうつむぐのこと?」
「そう、そいつ。ところで一応聞くが、君は頭部を粉々にされても復活するのかい?」
「……無理です。」
「そう、それは残念だ。やはり私好みじゃない。」
「頭を粉々が好みとか、それどうなの?」
「ショット!」
「おおっと!」
すかさずツッコミを入れて来た神出鬼没のツムグに向けて、どこから出したのかショットガンを、躊躇なく頭に向かって撃つ阿辺。間一髪で避けるツムグ。
「こら、壁に穴があいじゃないか。避けるんじゃない。」
「血と脳をぶちまけて汚す方がいいって?」
「それで、何しに来たんだ?」
「んー。ちょっとね。」
ツムグは、そう言いながらレイの方を見た。
ツッコみができる人間がいたら、上記の物騒なやり取りを日常会話みたいにやっ
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