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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第十八話  BARDIEL その2
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……、人間じゃない。」

 レイが、語った。
 自分は人ではないのだと。
「正確に言うと、人間と使徒の混合らしいの。」
「…どういうことだ?」
「火傷するのよ。」
「やけど?」
「ツムグの体液で。」
「!」
 それが意味することを理解し、尾崎は目を見開いてレイを見た。
 レイは、無言で右腕の包帯を外し、火傷の跡を見せた。
「それ…、ツムグにやられたのか?」
「違う…。雨が…。」
「影のような使徒の時にツムグの体液を散布したでしょ? それを浴びたらしいのよ。」
「綾波? どういうことだよ?」
「碇君…、私…。」
「綾波が人間じゃない? なんで?」
「私は、あの人に…作られた…。人形だった。」
「あの人って、碇ゲンドウのことでしょ。」
「!?」
「レイちゃんには悪いけど、あなたが保護された時に細胞の検査をしたのよ。」
「そう…。」
 レイは、すでに調査が及んでいたことにそれ以上は追及しなかった。自分の容姿が人間離れしていることは自覚していただけに。
「詳細情報は、赤木博士から直接聞くしかないけれどね…。」
「私が頼んだって言えば…、私の資料…、送ってくれるかも。」
「本当にそれでいいの? 黙っていることだってできたはずよ。」
「ダメ……、今のままじゃ……、私……、ゴジラ……が、来る。」
 レイは、胸の前で両手を握り俯いてそう言った。
 それを聞いた三人は、驚愕した。
 レイが使徒の要素を持つせいで、いずれはゴジラを呼び寄せる可能性を秘めていることに。
 今のところゴジラは、使徒を倒すことに優先し、その次にエヴァンゲリオンを破壊する(一部無視したりと気紛れを発揮しているが)。
 それが全て終わった後どうなるか。考えもしなかった。今が精いっぱいで。
 もし少しでも使徒の存在に過敏に反応するのなら、レイのような存在を見逃すだろうか?
 少しのG細胞に反応するゴジラが見逃すとは思えない。
「みんなを……、死なせたくない。」
「レイちゃん…。」
 レイが微かに震えていることに音無が気付いた。
 音無は、レイの肩を掴んで。
「大丈夫! 私達があなたを救う方法を探すわ!」
「でも…。」
「でもじゃない! 可能性はあるわ!」
「み、美雪。」
「だって、あのバカがこんなこと見逃がすはずがないじゃない!」
「! それもそうか、なんであいつはいつも黙ってるんだろうな。」
「あ、あの…、話が見えないんですけど。」
「???」
 何か心当たりがあるらしい音無と尾崎の反応に、シンジもレイもハテナマークを浮かべていた。





***





「……なあ。」
「……。」

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