第十六話 BARDIEL その1
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」
「ラジャー。」
「艦長!」
「倒せりゃいいんだ、倒せりゃな。」
そう言って豪快に笑うゴードンに、副艦長は溜息を吐いた。
再びミサイルを発射してきたバルディエルだが、そのミサイルをプラズマメーサーで焼き落とす。
バルディエルは、ブレードメーサーを展開し、轟天号に急接近を試みようとしてきた。
風間の操縦で絶妙な距離を保ちながら、轟天号は応戦するべく砲撃を開始した。
メーサーが弾かれるのを見て尾崎が驚愕したが、すぐにATフィールドの向きやバルディエルの船体の向きが関係しているのを見破り、高出力のメーサーを撃って弾かせた隙をついて、他の向きから攻撃を加えた。すると防がれることなくバルディエルに命中した。
「科学部からの報告! 動力炉付近に動力炉とは異なる高エネルギー反応があり、そこにコアがある予想されるとのことです。」
「船の中心か…。」
「中心に攻撃を届かせるとなるとやはりドリルのメーサー砲でしょうね。しかしあのATフィールドの張り方と使い方では、弾かれてしますよ? かと言ってドリルアタックは…。」
「できるわきゃねーだろうが。奴に乗っ取られる。」
「ですよね。」
そんなやり取りをしている間にもバルディエルがまたミサイルを飛ばしてくる。
どうしても轟天号を乗っ取りたいらしい。
それを撃ち落しながら攻撃は続いた。
バルディエルは、ガバッと口を開くように縦に割れ、轟天号に向かって来た。
「! 見えた!」
その口の奥にコアらしきものが見えたのを見逃さなかった。
轟天号がバルディエルを避けると、バルディエルは、旋回して轟天号の後ろから噛みつこうとまた襲って来た。
轟天号が逃げるとそれを追いかけてきた。
「後ろから追ってきますよ!?」
「右に回れ!」
「えっ!?」
「いいからやれ!」
ゴードンの指示で右に舵を取ると、その直後、轟天号を掠るように…。
機龍フィアのミサイルの流れ弾が通り過ぎ、バルディエルの口の中に入った。
口の中、それでいてコアのところで爆発したことにより、バルディエルは悲痛な鳴き声を上げ、地面に落下した。
バルディエルが地面の上でもがいていると、バルディエルの周りに放水車が集まってきた。
「放水開始!」
その合図により放水が始まった。
G細胞完全適応者(椎堂ツムグ)の体液入りの水を…。
バルディエルは、声にならない叫び声をあげた。
もうもうと煙が上がり、ブスブスと焼け焦げていく。
4分の1くらい焼け爛れたところで、グググッとバルディエルの内部から盛り上がってきたものがあった。
それはコアだった。
バルディエルは、コアを出すと、粘菌状の身
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