第十五話 体調管理は慎重に
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そのことを知るのはごく一部である。
結局黒木自身は戻ることはなかったがMOGERAだけが地球防衛軍に戻ることになった。
波川がやっと連れて帰ることができたと言ったのもはこのためだ。
「あと5回ぐらい頭吹っ飛ばす?」
「…っ。やったところでおまえに効き目薄いからこれ以上の厳罰はなしだ。」
「その代り、ゴジラさん来たら思う存分ヤるからさ。」
「おお、そうしろそうしろ。おまえにはそれしかない。」
「ゴジラさんが死んだらお役御免だね。」
「ぜひそうなってほしいものだがな。」
「そーだね。」
吐き捨てるように言われ、ツムグはフフッっと笑った。
ツムグは、それから、何か悪戯でも思いついたみたいにニヤッてしていて周りから不気味がられたのだった。
***
どこか分からない暗い空間。
ゼーレは、いつも通り集まっていたはずだった。
『……。』
『どうした? なぜ黙っている?』
『何か騒々しい音がするが…。』
“04”と記されている奴のところから、何かドタバタ騒々しい音が聞こえてきていた。
他の者達が
『………あっ! 繋がってたのか!』
『気が付かなかったのか?』
「何があったのだ?」
『ぎちょ…、申し訳ありません! 以後気を付けます!』
『何もないのならよいのだが。』
『さてこれから、ウホヒョォ!?』
『なんだ! 変な声を出して!?』
“02”が急に変な声を出した。
『せ、背中! せなか! ぬるってした、ぬるぅううって!』
『ぬるって何がだ!? 何が起こったのだ!?』
『ブフゥ!』
『今度なんだ!?』
『こ、紅茶……、千枚漬けが……ウグゥ。』
『せんまいづけってなんだ!?』
『ギャーーー!』
『どうした!?』
『アーーー!』
『ギョエーーー!』
『何が起こっているーーー!?』
「ええーい、鎮まれ!」
ホログラムと一人のサイボーグしかいない空間なのに大騒ぎになっていた場を、サイボーグことキールが一喝した。
混乱していた空間に、微かなうめき声とすすり泣く声が木霊した。
「…まったく、このような時に取り乱しおって、そんなことでは神への道は開けぬぞ。」
『ハッ! 申し訳ありません!』
たぶんであるが、ホログラムの向こう側にいる11名のゼーレの面々が敬礼していると思われる。そんな声色だった。
「それで尾崎真一についてのちょう…さ。」
キールが言いかけて言葉を止めた。
聞こえたのだ。耳元で。
他のモノリス達も黙った。
カサカサカサっと……。実に不快な音、というか存在自体が不快なソレ。妙に静かな空間であるせいか異様に小さいその
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