第十四話 破壊神の退屈
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、目のレーザーキャノンがないにも関わらずゴジラが吹っ飛び。そしてテレポートされて遥か彼方の海に放り出された。
ゴジラが消えた後、MOGERAは、オーバヒートを起こし、関節各部から黒煙を吹き、火花を散らして両腕をだらりと垂れさせて緊急停止した。
地球防衛軍は、シーンっとなっていたが、我に返った司令部からツムグにたいして激しい怒声が飛ぶのは1分後のことである。
***
一方その頃、M機関では。
「っ…。」
レイが右腕を押さえながら建物に急いで入って行った。
服の腹部を辺りを破って急いで右腕に巻きつけいく。
布地に赤黒い染みができ、巻きつけた縁に爛れた皮膚が覗いていた。
「…熱い、痛い……。」
顔を歪めて堪らずそう口にしてしまうほどの苦痛が右腕から湧きあがってきて、レイは歯を食いしばった。
脂汗をかきながら急いで最寄りのトイレに駆け込み、水道で右腕を乱暴に洗った。
「どうして、そこまで…、怒っているの?」
火傷のような傷の進行が止まり、ヘナヘナとその場に膝をつきながらレイは誰に聞かれることなくそう疑問を口にした。
傷は、洗浄したおかげか、赤い色を残して傷が塞がっていった。
レイが苦しんでいる頃、外ではちょっとした強風と時雨が降っていた。
***
「一応あの新型兵器が勝った(?)みたいですよ。」
「……そうか。はあ…。」
「まあまあ、そんなにため息ついてると老け込んでしまいますよ?」
ジオフロンに作られたスイカ畑で畑仕事をしている加持と、畑の横で座っている冬月がそんな会話をしていた。
「生きている間にゴジラの復活に立ち会ってこれがため息を出さずにいられんよ…。」
「俺らの世代はゴジラを知らなくって、そのお気持ちはわかんないんっすけど、まあ…あれだけ使徒を殺しまくってりゃ恐れられているのも分かる気がしますね。」
約35年という歳月は、ゴジラの恐怖を薄れさせるに十分な時間だったようだ。
しかも15年前のセカンドインパクトでゴジラが死んだと思われていたのも効いている。
追い打ちを掛けるようになんかゴジラが強くなっているのも痛い。ゼーレ属の研究者の見解ではセカンドインパクトのエネルギーを吸収したのでは?っとなっている。
「なぜよりによってゴジラを南極に封印したのか…。そもそも生きていたこと自体おかしいぐらいだがゴジラならあの程度で死ぬはずがなかったのか…。ああ…、生きているうちにゴジラを再び事の目に映すことになろうとは…。長生きはするものじゃない…。」
「思いつめ過ぎですって…。」
くら〜い口調でぶつぶつ呟き続ける冬月に、加持はただそれしか言えなかっ
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