第十四話 破壊神の退屈
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機のスーパーX2が飛んでいく。
ある物を詰めたミサイルを積んでいる。
ツムグは、目を細めそれを見送った。
っと、その時。
「使徒の中心に高エネルギー反応!」
「球体の方に亀裂発生!」
球体の方に亀裂が走り、下からゴジラの尻尾が出て来た。
そして真っ赤な液体に染まった背びれが脱皮のように出てきて、青白く光りだした時、膨張を続けていたレリエルが今度は収縮を始めた。まるで出入口を慌てて閉じようとしているかのように。
凄い速度で収縮をしていた使徒であるがそれよりもゴジラが早かった。
体液をまき散らしながらバリバリと使徒を突き破ったゴジラが、体内熱線を放った。
上がる黒煙、燃えながら砕け散る使徒の、約3分の1、地面に着地したゴジラ。
ゴジラの口には核融合炉の部品であろうか、パイプのようなものが咥えられていた。ディラックの海で喰ったのか。そのせいか喉の傷は癒えていた。
その時スーパーX2数機からミサイルが発射され、ミサイルが空中分解し、中の液体のような物が宙にまき散らされた。
雨のように降り注ぐその液体が地面に広がるレリエルの本体にかかった。
するとまるで火傷でできた水泡のようにボコボコと表面に凹凸ができ始めた。それとともに影の方である宙にある球体の方もボコボコになった。
使徒は、G細胞に触ると火傷する。
その謎の法則に則り、レリエルにたいし、火薬を抜いたミサイルにツムグの体液を薄めたものを詰めて散布したのである。
結果はこの通りだ。3ナノメートルの影のような本体が火傷をしたのかボコボコの水泡ができた。
ゴジラにも降りかかり、ゴジラは不快だと言わんばかりに嫌そうな首を振っていた。
レリエルは、ボコボコと沸騰するようにドロドロと溶けて、海の方に流れて行った。
レリエルに取り込まれた物は戻ってこなかった。ディラックの海が異空間に繋がっているために異空間に送られた物は戻ってこないという結論が出た。ましてやレリエルが死んだ今、出入口は永遠に閉じられてしまった。
レリエルが死んだあと、残ったゴジラは、ペッと核融合炉のパイプを吐き捨て、ぎろりとある方向を睨んだ。
「フフフ…、ゴジラさん。俺はここだよ。」
ゴジラが睨んだ先にはツムグがいた。
ツムグは、両腕を広げうっとりと笑った。
赤い液で体を濡らしたゴジラがツムグのいる方向に向かって進撃した。
***
ネルフのリツコの研究室で、リツコは、パソコンの映像を前にして額を押さえ、椅子に深く座り直した。
「虚無空間を破って帰還するなんて、ここまで来ると破壊神のあだ名もあながち外れてないわね…。」
ゴジラがレリエルを破ったこと
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