第十四話 破壊神の退屈
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れで、俺のところに?」
「かなり不本意だがな。」
そう言う指揮官の表情は嫌々である。
敵の正体が分かったものの、攻略法が見つからないため、仕方なくツムグに意見を求めてみるという意見が出たのである。この男はツムグに聞きに行くよう外れくじを引いたので嫌々なのである。
椅子を斜めにして、机に脚を乗せてくつろいでいたツムグは、パソコンに映ったレリエルの映像を見た。
「裏返し。」
「はあ?」
「こう、なんだろ? ひっくり返したみたいな? 丸いのがこいつの影で、影が本体なんだよ。逆になってる。ATフィールドって便利だね〜。異空間への出入りを自由とか、あの丸い影はそれでできたものだよ。おもしろい形だ。」
「こいつの弱点だけ言え! それ以外はどうでもいい!」
「弱点…。あるとしたら…、ATフィールドをなんとかすればいいんじゃない?」
「ATフィールドを?」
「なんとかって海だっけ? それを開いたり閉めたりするためにATフィールドをひっくり返した形になってるみたいだけど、言っちゃえばATフィールドがなかったら即死だね。そういう形してる。ATフィールドあってのこの使徒って感じ?」
「…つまり?」
「外からがダメなら。内側から。とは言ったものの、地球防衛軍の技術じゃ内側から攻撃は無理。」
「なんだと!?」
「なんとかって海のせいだよ。空間が違うから無線とかで操作もできないし、線を伸ばしても途中で切れちゃうだろうし。かと言って死ぬ覚悟をして有人機なんか放り込んでも中から撃つとかしてもうまくいく可能性は限りなく低いし。あっ。こーいう時こそだ。」
「なんだ? 何か解決方法があるのか?」
「ゴジラさんに頼ればいいんだ。」
「アホか。使徒一匹のためにゴジラをわざわざ誘き寄せろというのか?」
「前線の部隊がやられてるのに? 街の半分近く飲まれちゃったのに?」
「………会議にかける。」
「何もしてこないからって油断してると、こっちがやばくなるから早めにしたほうがいいよ?
ツムグが最後に言った言葉が、それから的中することとなる。
同じ場所に漂っているだけと思っていた使徒が膨張を始め、影の範囲が広がり始めたのである。
このままでは日本全土を覆いつくすのでは?っという勢いがあり、膨張に限界があるように見えなかったことから、ツムグの意見が採用されることとなった。
すなわちゴジラを誘き寄せて、使徒レリエルを倒させるということである。
ゴジラは、これまで使徒のATフィールドをことごとく破っており、地球防衛軍では不可能な内向きのATフィールドを破るのも可能かもしれなかった。
だが下手をするとゴジラがディラックの海の飲まれ、それでおしまいになる可能性もあったが、膨張を続けるレリエル
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