第十四話 破壊神の退屈
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地球防衛軍の訓練は、超人を量産するレベルだ。
なんて言われるほどキツイ。
いやキッツいなんてもんじゃない、キツイ。
ドイツから日本に来たアスカは、訓練場にいた。
「立て! 立つんだ!」
「うっ…。」
ドイツのネルフ支部で訓練を受けていたアスカでさえ、吐くほどである。
使徒ガキエル襲来時に勝手に弐号機を使って轟天号を危機をもたらした罪状で、地球防衛軍の訓練場での再訓練が言い渡されており、日々このキッツい訓練をさせられている。
14歳の少女だからといって容赦はない。
そのことにアスカは不平を持ってはない。むしろ変に依怙贔屓されるほうが彼女にとって嫌なことであり、プライドに触った。
ただ自分とそう歳の変わらない歩兵に訓練で負けてしまったいることが今の彼女にとって許せなかった。
「っ…、ゴホッゴホっ…。負けるもんですか!」
アスカは、とっても強気だった。
再訓練の期間もやがては終わり、ネルフから与えられたマンションの一室に彼女は住むことになった。
「何よこれ…!」
最低限の物とドイツから送ってきた段ボール箱以外は質素な室内で、通帳を握りしめてワナワナ震えた。
残高がほとんど尽きていたのである。
気晴らしに買い物に行こうかと思って通帳を広げたら、これだ。
幼い時からエヴァンゲリオンのパイロットとなるべく兵士として訓練をしていたため、給与も入っていたはずだが、その蓄えがなくなっていたのである。震えない方がおかしい。
そのことでアスカは、ミサト(一応彼女の保護者位置)に連絡した。
結構な大金が一気に消えたことに、ミサトは、リツコにMAGIで調べてくれないかと頼むと。
「ああ、それ? 焦げた弐号機の修理費に徴収したのよ。」
っと、あっさりと言ってきたのである。
それを聞かされたアスカは、弐号機のためなら仕方ないかと不満はありつつも無理やり納得した。
『お〜い、それでいいのか〜?』
遠くで誰かがツッコミを入れた。
***
「尾崎さんお疲れ様。」
「ありがとう。シンジ君。」
「……傍から見ると誤解されそうな光景よね…。」
「そうーだなー。」
「そー見えてるのはおまえらだけ…。」
「年上年下の組み合わせとか鉄板だよなー。」
「そうよね〜。」
「おまえらいい加減口を閉じろ! 腐女子、腐男子コンビ!」
「だって可愛いんだも〜ん。」
「だってカッコいいんだも〜ん。」
「?」
仲間達がギャイギャイワーワーやっているのを見て、話の内容が聞こえていない尾崎は、シンジからもらったコーヒーを飲もうとしようとカッ
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