第十三話 嵐の前の静けさ?
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
仕事の内容まで知ってるの?」
「深く考えちゃダメ。こーゆーのは。」
「それもそうね。特にあなたに関しては。」
「ゴードン大佐はまだ出てこれない?」
「それを聞いてどうするつもりかしら?」
「察しがついてるないいや。ちょっと面倒事が…。」
ツムグは、波川の耳元に口を寄せてヒソヒソと予言したことを伝えた。
聞いた波川はあからさまに眉間に皺を寄せた。
「嘘でしょう?」
「いや、マジマジ。本当と書いて、マジ。」
「いくらなんでも…、この時代に? どうして?」
「それは、直接聞いてみないと。」
「すぐに令状を発行するわ。」
「あっ。休んでほしいのに不味った。」
休憩挟めばよかったと後悔したが遅しである。
この後、地球防衛軍から日本重化学工業共同体、通称日重に対し、調査の令状を発行した。
その後まもなく、アジアの離島に建設された日重の研究所兼工場に向かう輸送船を海の下から巨大生物が襲い沈没させる事件が起こった。
巨大生物がゴジラであるとすぐに分かった。
傷ついているゴジラが輸送船を襲った理由は……。
ゴジラが核施設に惹かれる性質があると分かってから核開発と原子炉の廃止が強まり世界会議で全面的に禁止された。そしてプラズマ動力によるエネルギープラントが発達し、核に頼る時代は廃れていった。
……表面上は。
しかしいまだに核開発と原子炉を復活を望む声はあり、まさか日重を支援しているのが核融合炉推進派で核融合炉の開発が行われていたなどと考えられただろうか。
だから波川は、的中率がかなり高いツムグの言葉を聞いても思わず嘘だと声を漏らしたのである。
日重の工場にある放射能物質と、核融合炉の徴収と、核融合炉推進派が機龍フィアの暴走をあげて核融合炉の必要性を訴えるという事態が発生したりした。
「なーんで人間って悪いと分かってても悪いことの魅力に勝てないんだろ?」
『ツムグ、ツムグ! 暇? お喋りする?』
「あー、はいはい。何喋る?」
『あのねー、あのねー、何かいるよ。』
「何が?」
『あそこあそこ!』
「んん?」
機龍フィアのモニターに何かが映された。
それを見たツムグは、あらっと声を漏らした。
***
一方そのころ。
「幸いにもゴジラが放射能物質を残さず食ってくれたんで流出汚染はないとのことですよ。放射能をまき散らしながら、放射能を食うとはつくづく常識を超えた存在ですね。ゴジラは。」
「それを言いにわざわざ面会か?」
加持がゴードンが謹慎されている独房に来て、外で起こった事件について語っていた。
「おまえと俺は何の接点もないぞ? 何の用だ? 下ら
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ