第十一話 IREUL
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らないのでは打つ手がないと言える。
一番いいのは操縦席にいるはずの椎堂ツムグから何か情報がもたらされるか、あるいはせめてDNAコンピュータから使徒に関する情報が少しでも送受信できればよいのだが今はそのどちらもできない状態だ。
機龍フィアを操っている使徒の退治の仕方が見つからず焦りが募る研究室に、更なる絶望を知らせる放送が響き渡った。
『G(ゴジラ)が、日本海側から上陸! まっすぐ…、機龍フィアにいる方へ進行を始めました!』
使徒の出現、それすなわちゴジラ出現という流れ(一部例外あり)を、この騒ぎでうっかり忘れてしまっていたのである。
このうっかりについてフォローすると、轟天号との戦いで大怪我をしたゴジラが海に逃げたという報告があり、怪我を癒すためにゴジラがすぐには動かないだろうと考えたからである。
しかしそういう期待は裏切られるものである。特にゴジラ関連では…。
「メカゴジラとゴジラの戦いが再び…、悪夢だ…、悪夢だぁぁぁ…。」
「正気に戻れ! 機龍フィアは、使徒に無理やり動かされてるだけだ! ラドンがいないだけ、あの時とは違うぞ!」
「うまくいけばゴジラに機龍フィアについている使徒を剥がさせることもできるのでは!?」
「その前に群馬が焦土と化しそうですが…?」
「人口の密集に反応してゴジラが復興した都市を破壊して回るかもしれないんだぞ! なんとかして第三新東京に誘導させられないか!?」
「無理を言うな! 時間がない!」
「ゴジラは使徒を優先するなら、このまま機龍フィアを第三新東京に行かせ、ゴジラを誘導させれば…。」
「待て! ゴジラの様子がおかしいぞ!」
映像に映るゴジラは、使徒がついている機龍フィアを目指して地上を突き進むが、喉が焼き爛れ、抉れており痛々しい傷口が露わになっていた。その喉の傷のせいか、ゴジラの表情は痛みを堪えているようにしかめっ面であり、歩き方もどこか辛そうに見える。
「あれって…、轟天号の攻撃で受けた傷ですよね?」
「傷が治っていないのに、それでも使徒を殺すことを優先するのか…。」
「ですけど、あの喉の傷じゃ…熱線が吐けないなんじゃ…。あっ。」
熱線が使えない、つまり、物理攻撃という流れが頭に浮かんだ。
「き、機龍フィアが…、ば、ば、バラ、バ、バラバラにされたらどうしますか…?」
「……。」
「遠い目をして逃避するな!!」
「ゴジラが完全回復するのが先か、機龍フィアの奪還が先か…、祈るしかないな。ハハハ…。」
「だから現実逃避しないでください!」
***
一方。
科学研究部と技術部の方は小数点以下であろうとも勝利の可能性を探すために動いていた。
「DN
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