第十一話 IREUL
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と上回っていた(ツムグの調子が悪かったのでうまく使えていなかったが)。
唖然とするミサトだったが、ややあって良いことを思いついたと手を叩いた。
「そうよ、縦に爆発するんなら、横に逃げれば大丈夫じゃない! そうと決まれば…。」
「逃げたって使徒とゴジラがいるんだから意味ないわよ。それ以前に使徒が勝っちゃったらサードインパクト確定で世界も終わりよ?」
颯爽と逃げようとするミサトにリツコはそう言った。聞いたミサトは、その場に倒された。なんかえぐえぐっと汚い音を上げて泣いてるようである。
リツコは、はんっと息を吐いて。パソコンに向かった。
一方そのころ。
ゲンドウは、本部消滅の危機を知ってから初号機を持ち出そうと悪戦苦闘していた。
仮に本部から初号機を持って逃げたとしてもエヴァンゲリオンを狙うゴジラがいたのでは、どこに逃げてもいっしょなのであるが…。この男がそんなことを考える余裕は今なかった。
***
使徒が機龍フィアを乗っ取って、ネルフの真上で機龍フィアを爆発させようとしているというのを聞いて、ゼーレは、ゼーレでパニックになっていた。
『あの忌々しい黒い怪獣を模した木偶が逆に利用し、防衛軍のくそ共を追い詰めるや良し! だがネルフの特殊装甲の上で爆発して、爆発に乗じてネルフ本部に使徒に行かせるのは、いかん! いかんぞぉ!』
『どうするのだ! こんな事態は想定外だぞ!』
『何かいい方法があるなら誰か言ってみろ、こらっ!』
『このままでは我々の計画が…、ただでさえ修正が埒が明かないというのに…!』
『まだ6体の使徒が現れてもいないのに、ネルフ本部あるエヴァシリーズまでもを失ったら…。』
『ネルフ本部が自爆すればリリスも失われてしまうぞ!』
「…我々の想定以上に使徒が強化されてしまっておるようだな。」
ギャアギャア騒いでるモノリス達と、中央で肘をついて表面上は冷静に分析しているキールだった。
どうやら機龍フィアに使徒イロウルが取りついて、ネルフの上部にある特殊装甲を破壊して本部の地下へ行こうとしているのは、彼らのシナリオを越えたことだった。そのせいで彼らの計画に必要なエヴァシリーズもリリスも全部消し飛びそうになっていて、ゼーレは、秘密結社としての威厳はどこへやらでパニックになってしまったのだった。
ところで、機龍フィアがここで失われてしまったら、ゴジラと互角にやりあえる人間側の最強の武器がなくなり、ゴジラ側が有利になってしまうという危険が待ち構えていたのだが…、ゼーレは、それを考える余裕がなかった。
しかし腐っても人類の文明の陰で暗躍していた秘密結社。そのことに気付いて頭を抱えることになるのだが、それは別の話である。
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