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ゴジラ対エヴァンゲリオン(仮)
第十一話  IREUL
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「機龍フィアが第三新東京の中心で止まりました!」

 喉に重傷を負ったゴジラは、目を血走らせ、歯をむき出して使徒に操られている機龍フィアを睨みつけていた。
 機龍フィアの歩行が止まった。
 荒れ地となった第三新東京のほぼど真ん中に、青白い光の筋を纏って佇む姿は不気味だ。
 機龍フィアを観察していた、オペレーター達が機龍フィアの異常に間もなく気が付いた。

「機龍フィアの動力炉に高熱発生!」
「基地からの緊急通達! 機龍フィアの動力炉の異常な稼働によるエネルギー暴走の信号がキャッチされ、このままでは機龍フィアの動力炉が爆発するとの報せ有り!」
「なっ、なんだんと!? 動力炉を止められないのか!」
「安全装置は作動していますが、それを振り切って暴走していると…。安全装置で爆発までの時間を稼げているとのことですが、安全装置が焼き切れてしまい爆発が発生た場合、第三新東京のネルフを守る特殊装甲を跡形もなく破壊できると…。」
「−−−−、これが使徒の狙いか!」
 使徒イロウルが機龍フィアを狙った理由は、大体まとめると4つ。
 その1。ゴジラの次に天敵となるG細胞完全適応者を封じたかった。あわよくば抹殺したい。
 その2。機龍フィアは、対ゴジラのために作られたため、ゴジラや防衛軍でも壊すのは困難。
 その3。ネルフを攻めるのに邪魔な障害を一度に消し飛ばす火力の爆発物を積んでいる(※エネルギープラントと同じ原理の高出力のプラズマ動力炉)。
 その4。機龍フィアを爆破させても、自分は爆発に適応すればそのままネルフ内部に侵入することが可能。ゴジラが追ってきても、先に地下(ジオフロント)へ行けるから目的は達成できる。(※イロウルは、本部の自爆装置のことは知りません)
 …大体こんな感じだ。
 機龍フィアが爆破された時の範囲が、全てのリミッターを解除してメルトダウンを起こした時の爆発の予測に比べて威力が低いのは、リミッターで抑えているG細胞完全適応者の細胞の代謝によるエネルギーの分がないからである。それでもネルフをまる見えるできるぐらいの爆発力はあるのだからまったく安心できたものじゃないのだが…。
 もしもイロウルが失敗しても、次に続く使徒のため、厄介な脅威が減ることになるので、何としてでも機龍フィアを爆発させたいところであろう。
 イロウルにとって運がいいことに、ゴジラは今のどを負傷していて、コアの再生能力を超える破壊を生むあの恐ろしい放射熱線が吐けない状態だ。
 まさに好機である。
 だが驕らず、確実、確実に、イロウルは、ツムグを封じ、機龍フィアを奪還するために動いていた尾崎を捕まえて飲み、こうして邪魔をしてくるものを確実に排除して。機龍フィアの動力炉を暴走させ続け、爆発するのを待った。

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