第十一話 IREUL
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第三新東京の地下にあるネルフ本部で、赤木リツコは、思わず席を蹴飛ばすように立ち上がった。
「そんな! なんてこと!?」
マギを通じて送られて来た地球防衛軍からの緊急の知らせだった。
宇宙区間に現れた超巨大使徒は、ゴジラに殲滅され、その後間もなくゴジラと轟天号の戦いが勃発し、ゴジラが海へ消えたという映像や情報を見て楽しんでいた時に来た驚愕の知らせだった。
現状での最強の対怪獣兵器・4式機龍コードフィア型が、使徒に操られ、第三新東京を目指して動いているということ。
そのため最悪の事態に備えるようにという通達だ。
使徒イスラフェルを難なく倒した戦歴もあり、幾度もゴジラと戦ってきた勇士と言える最強の味方が敵になってしまった。
リツコは、エヴァンゲリオンと本部の維持のためだけに本部に縛りつけられているだけの身で、地球防衛軍の作戦に口を出す権限がない。なのでネルフが没落するまでの間にゼーレからもたらされていた研究材料やエヴァンゲリオンなどの使徒の研究を使って使徒の分析を行い、またその結果や対処法を伝えるということができなかった。
だがリツコが手を下さなくても、15年ぐらいのブランクはあっても長らく怪獣という超生命体と戦ってきた地球防衛軍の力ならこの危機を乗り越えられるであろう。
機龍フィアが使徒に奪われたという衝撃の出来事に一瞬焦ったものの、すぐ冷静さを取り戻したリツコは、汗を拭って席に座った。
「ゴジラを恐れる使徒が、ゴジラの類縁のようなG細胞完全適応者から作られたモノ(機龍フィア)を強奪するなんて…、毒は、毒(G細胞完全適応者)をもって制せというのを使徒は学んだということかしら? 大胆な行動に打って出たものだわ。」
機龍フィアに取りついて操っている使徒について、リツコなりに驚嘆、感想を呟いた。
「さてと…、そろそろ…。」
「リツコ、リツコリツコーー!」
「来たわね。何の用?」
やることがないのに自分のところへ押しかけてくるミサトに、リツコは冷たく対応した。
「さっき車でキリュウってゴジラそっくりのロボットが道路と車を踏み潰して行くの見ちゃったのよ! もしかして暴走!? あいつらもとうとうやらかしちゃったのかしら!?」
「違うわよ。使徒に取りつかれて無理やり動かされているだけよ。彼らの責任じゃないわ。」
「…チッ。」
「なんで舌打ちしたの? あと、機龍フィアを見たって…、あんた群馬の方にいたってこと?」
「だって、これはもう、エヴァの出番でしょ! 機龍ってロボット以上のロボットってあいつら持ってないならエヴァが出るしかないでしょ!? しかも相手が使徒ならなおさらじゃない!」
「馬鹿ね。腐らないようにごく最低限の手入れしかしてないうえに、武装も何も
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