第十話 ゴジラvs轟天号
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ィアが抉ったところを。」
「了解! ミサイル発射!」
ゴードンの力強い声に鼓舞された船員達が大きな返事を返し、発射体制が整ったミサイルを轟天号の兵装管制である尾崎が発射した。
轟天号の左右から発射されたミサイルは、まるで生き物のような動きをしながらゴジラの熱線を掻い潜り、ゴジラの顔……、つい最近(使徒マトリエルの時)機龍フィアに至近距離で砲弾を撃ち込まれて顔に大怪我を負わされた箇所を中心にゴジラの首や肩に着弾した。そして二本ほど突き刺さってから爆発した。
セカンドインパクトを経て強化された回復力によりすっかり傷は塞がって皮膚も歯も綺麗に治った状態であるが、ゴジラは派手に暴れたり大怪我すれば寝て回復するという習性があり、それを急に切り替えさせるには時間がかかるはずである。
だから表面上は治っていても、完璧ではない。ゴジラとの戦いの経験があるゴードンはそう考えた。
そして、ゴードンの読みは当たる。
尾崎の正確な狙いと、そして科学者がひっくり返るだろうあり得ない動きをしたミサイルがゴジラの顔の横に着弾して爆発したことでゴジラが低く苦しそうな鳴き声をあげて首を曲げてやられた顔の横に手を持っていこうとした。
やっと痛みを思い出したらしい。海に浸かっているため体温が下がったのもあるのかもしれない。
顔を怒りで歪めたゴジラは、ギッと轟天号を睨むと、熱線を吐いた。
赤みを帯びた熱線を紙一重で回避するが、高熱と衝撃は完全に回避できず、轟天号の上部の装飾と横面が削れた。
轟天号のダメージは、船内にも響き渡りゴードン達のいる発令所も火花が散り、煙が出た。
モニターの方もぶれて映像が乱れた。
「エンジン出力、80パーセント!」
「左側面ミサイルシステムダウン!」
「プラズマメーサービーム砲2門破損!」
「くっ…!」
オペレーター達からの被害報告が飛び交う中、操縦桿を握りしめる風間は船体のバランスを整えようと悪戦苦闘して歯を食いしばった。
「風間! 前を見ろっ!」
「っ!」
船体を傷つけられ体制が崩れるのを立て直した直後、ゴードンが風間に向かって叫んだ。
風間が反応した時、直ったモニターの大画面にゴジラの顔面が映っていた。
本気でやばい時と言うのは物事がスローになるものだというのを、経験の少ない若い者達は身を持って知った。
風間は、絶叫を上げながら操縦桿を思いっきり引っ張って轟天号を全速力で逆噴射させた。
するとゴジラは、逃がさんと、轟天号の先端、つまりドリル部分を掴んで轟天号を捕まえた。捕まえたと同時にゴジラの背びれが青く輝いた。
その時、尾崎が咄嗟の判断でメーサー砲を発射した。最大出力で。
轟天号のドリルの先端から凄まじいエネルギーが発
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