第十話 ゴジラvs轟天号
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の?」
「嘘じゃない! 俺は君を守る!」
「じゃあ、大丈夫ね。安心した。」
「えっ?」
「えっ、じゃないわよ。尾崎君が守ってくれてるから私だって全力で頑張れるだよ? 約束、ちゃんと守ってね。……ずっと。」
「美雪…。」
にっこりと明るく笑った音無の笑顔を見て、尾崎は自分には守るべき愛する人がいることを再認識した。
無意識に音無に伸ばした手を、音無が両手で握り、引っ張るようにしてポスッと尾崎の胸に飛び込むと尾崎は少しびっくりした顔をしたが、音無を優しく抱きしめ、二人はしばらく抱きしめ合っていた。
一方。
「…………人目を気にしろって、いつもいつも言ってやってるのに…、あいつらは…!」
「おさえて! おさえてください! 二人に悪気はないですから!」
「落ち着け風間ー!」
実は、人通りがそこそこある廊下で、ツムグがいなくなってからの一連のやり取りをしていた尾崎と音無を見てしまったため、風間と同僚がいた。ちなみに小声である。
風間は、人目を一切気にしてない(気付いてない)カップルに、今日も血管を浮かせてイライラしていた。
「いっそのこと風間先輩も彼女作ればいいのにさ…。」
「馬鹿! それができるような人だと思ってるのか!? ただでさえ戦い以外に興味ないのに…。」
「…なんか言ったか?」
「いいえ何も!」
念のために…、風間はモテないわけではない。むしろモテる。だが戦闘狂気味な性格のせいか、自分の色恋沙汰には興味がないのである。
人の事(尾崎)ばかり気にせず少しは自分のことを考えればいいのに…っと、仲間のミュータント兵士達は今日もため息を吐く。
***
謹慎で独房に入ることには慣れきっているゴードンは、簡素なベッドに寝転がっていた。
考えていることは、ゴジラを邪魔したあの国籍不明の潜水艦隊のことだ。
結構前にツムグと交わした会話で、『人間のことは、人間で解決した方がいい』という言葉があり、謎の襲来者である使徒のこと、そしてその使徒と戦うために作られたとされるエヴァンゲリオンなる兵器のこと、ゴジラが使徒とエヴァンゲリオンを狙って行動している裏に何か妙な輩が絡んでいるのではないかと考えていた。
ゴードンの人脈をもってしてもその姿なき敵の存在を見つけられていなかった。
宇宙に出現した巨大な使徒の一件でゴジラの邪魔をした謎の潜水艦隊が出没してようやく敵の手がかりを掴めたと思った。
しかし実際には、ツムグが敵を捕らえるためにあれこれやらかしたせいでまともに証言ができる状態じゃなくなっていたため、まともに受け応えできるようなっても記憶が正確に残せているか怪しいものだ。
ツムグがそれぐらい
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