第十話 ゴジラvs轟天号
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使徒サハクィエルは、ゴジラの熱線に焼かれて死んだ。
ゴジラに勝てないと悟ったサハクィエルがせめて最後に多少の痛手をゴジラに負わせてやろうと、本体であるコアごと40キロメートルの巨体である自分自身を降下させ、ゴジラに向かって落下した。
降下するサハクィエルを睨みつけて熱線で迎撃しようとしたゴジラだが、ゴジラの背後に現れたゼーレの刺客である数隻の潜水艦にもう生産されていない怪獣用のトリモチを使われゴジラは攻撃を妨害された。なぜかこの時、ゴジラが潜水艦の方を向いて、サハクィエルから注意がそれて隙ができたためあっさりとトリモチをくらうことになったのである。
怪獣用のトリモチは、高熱を纏うゴジラには不向きな代物であるがサハクィエルが落下してくるまでの時間稼ぎにはなった。
もしあのままゴジラがサハクィエルの落下を許してしまったら、ゴジラの周囲数百キロメートルに爆発が広がり、地球全土に影響を与える惨事になっていたであろう。
ゴジラの復活により当初の計画をバキリっと真ん中から叩き折られ、地球防衛軍の復活も相まってもう修正のしようがない状況に追い込まれたゼーレは、やり場のない怒りと憎しみをゴジラにぶつけるべく忠実な駒達を使い、ゴジラの妨害工作を行ったのである。
もしサハクィエルが落下していたなら、刺客として送り込まれた数隻の潜水艦とその乗組員は、跡形もなく消し飛んでゼーレの工作だという証拠は消える予定だった。万が一生き残る事態になっても地球防衛軍に捕捉される前に自爆するよう命じていたためゼーレに身も心も捧げる信者である彼らがそれを忠実に実行していたはずだった。
……ゴジラの細胞を取り込んだ人間。世界で一人しかいないG細胞完全適応者に筒抜けでなければ。
G細胞完全適応者、椎堂ツムグに潜水艦のことを知らされた地球防衛軍の最強の万能戦艦・轟天号がゴジラのもとへ急行し、サハクィエルの落下が迫る危機の中、ゴジラの横を通り過ぎる間際にミサイルをゴジラに命中させ、ゴジラの動きを封じていたトリモチを一気にはがし、更に試作兵器を流用した急ごしらえの対サハクィエルのための兵器でサハクィエルの落下を僅かに妨害した。これによりゴジラのために時間稼ぎをし、ほんの僅かな時間で十分なエネルギーを溜めたゴジラは、熱線でサハクィエルを焼き尽くし、サハクィエルを殲滅した。
短時間で起こった事態に潜水艦に乗っているゼーレの信者達も現実を認識するまでに時間がかかった。
轟天号からの投降を呼びかける声が彼らの耳に入るまで馬鹿みたいにポカンとしていたのだ。
ゼーレの信者達はすぐに自爆しようとしたが、なぜか自爆装置は作動せず、焦っていたところに電子機器から『逃がさない』、『今からそっち行く』っという、メリーさんを連想させる怖い声に、ゼーレの信者達
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