第九話 空の使徒
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ギー量が倍になっているとの報告が!」
「ゴジラの熱線が発射されました!」
サハクィエルの落下攻撃は、更に強力なものになり、ゴジラを目指してサハクィエルの一部が二つ落下していく。
それと同時にゴジラが再び熱線を吐いた。さっき吐いた熱線よりも色が赤く、太い。
熱線は、二つの強力な爆弾を貫通し粉砕しただけじゃなく、大気圏を突破してサハクィエル目がけて真っ直ぐ飛んでいった。
サハクィエルは、さすがに危険を感じたか、器用に体を後ろにグネッと捻らせて熱線を回避した。しかし空気がない宇宙空間なためか、空気などの邪魔な物質がない分、熱線の破壊エネルギーを遮るものがなかったために、サハクィエルの横を通り過ぎた熱線の余波でサハクィエルのコアがある真ん中の体の四分の一が焼けて削れてしまった。横を通り過ぎただけでこれだ。これでもし体にかすってたらコアまでやられていたかもしれない。
ゴジラの熱線で粉砕された二つの爆弾は無数の大きな粒となってゴジラとその周囲に落下した。
その幾つかがゴジラに被弾したものの、ゴジラの黒い皮膚を傷つけるまでには至らなかった。
「あの使徒の野郎は、ただデカいだけで、ゴジラにゃ脅威にすらならないか…。」
「あんなスピードで落ちてくる飛来物を正確に熱線で撃ち落とせるゴジラの目は一体どうなってるんでしょう?」
轟天号内では、もう使徒の負けが決まったなというムードになっていた。
『まだだよ。』
「通信に割り込み! これは…。」
「なんだ、ツムグか。どうした?」
急に轟天号の通信網に割り込んできたものに驚くオペレータだったが、通信に割り込んできた相手のIDを見て目を丸くし、ゴードンは、声だけで相手が椎堂ツムグだと分かったので落ち着いて対応した。
『まずいよ、ゴードン大佐。ゴジラさんに向かって行く潜水艦がいるよ。それも数隻も。』
「なんだと?」
『ゴジラさんを邪魔する気だよ。急いで…。アイツらを逃がさないで。』
「おい! ツムグ! おい! チッ、毎回おかしなこと言いやがって! ゴジラを目指して全速前進しろ!」
「し…、しかし艦長!」
「ツムグの預言は外れたためしがねぇ! ゴジラに近づいてる正体不明の連中を生かしたまま捕まえる!」
「りょ、了解!」
ツグムからの通信によって、轟天号は突然艦隊から離れ、ゴジラに向けて最高速度で向かって行った。
『ダグラス=ゴードン! どういうつもりだ!』
「うるせぇ! 時間がねぇんだ、説明は後だ!」
艦隊と作戦本部からの通信を強引に切った。
轟天号が全速力で向かう最中、空を見上げて使徒を睨みつけているゴジラの背後に、海中から数隻の潜水艦が迫っていた。
「エネルギー充填65パーセ
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